権 赫泰(クォン ヒョクテ)
1959年韓国大田市生まれ。高麗大学史学科卒業,一橋大学大学院経済学研究科で博士後期課程修了,博士(経済学)。山口大学経済学部助教授を経て,現在韓国・聖公会大学日本学科教授。専攻は日韓関係史および日本現代史。
主な業績は,『日本の不安を読む』教養人,2010年,『日本・戦後の崩壊──サブカルチャー・消費社会・世代』J&C,2013年。共編著に『アジアの市民社会──概念と歴史』アルケ,2005年,『戦後の誕生──日本,朝鮮という境界』グリーンビー,2013年(いずれもハングル)。日本語論文に,「集団の記憶,個人の記憶──韓国とヒロシマがお互いに問いかけるもの」『現代思想』31(10),2003年,「日韓関係と「連帯」の問題」『現代思想』33(6),2005年,「「平和憲法体制」とアジア──韓国との関連で」『季論21』1号,2008年,「「唯一の被爆国」という言葉と日本の「戦後」」『歴史学研究』917号,2014年ほか多数。
鄭 栄桓(チョン ヨンファン)
1980年千葉生まれ。明治学院大学法学部卒,一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了,博士(社会学)。立命館大学コリア研究センター専任研究員を経て,現在明治学院大学教養教育センター准教授。専攻は朝鮮近現代史・在日朝鮮人史。
著書に,『忘却のための「和解」『帝国の慰安婦』と日本の責任』世織書房,2016年,『朝鮮独立への隘路 在日朝鮮人の解放五年史』法政大学出版局,2013年,共訳書に金東椿『朝鮮戦争の社会史 避難・占領・虐殺』平凡社,2008年,論文に「解放直後の在日朝鮮人運動と「戦争責任」論(1945-1949) 戦犯裁判と「親日派」処罰をめぐって」『日本植民地研究』第28号,2016年ほか多数。
第一章 歴史と安保は分離可能なのか
韓日関係の非対称性
第二章 捨象の思想化という方法
丸山眞男と朝鮮
第三章 善隣学生会館と日中関係
国民国家の論理と陣営の論理
第四章 国境内で「脱/国境」を想像する方法
日本のベトナム反戦運動と脱営兵士
第五章 団塊の世代の「反乱」とメディアとしての漫画
『あしたのジョー』を中心に
第六章 広島の「平和」を再考する
主体の復元と「唯一の被爆国」の論理
第七章 二つのアトミック・サンシャイン
被爆国日本はいかにして原発大国となったか
訳者あとがき
書評掲載
「出版ニュース」(2016年10月上旬号)にて紹介されました。
「市民の意見」(2017年8月1日号/高橋武智氏・評)にて紹介されました。
「国際政治」(199号、2020年3月刊/清水耕介氏・評)に紹介されました。