叢書・ウニベルシタス 1011
グローバルな複雑性
ISBN978-4-588-01011-8 C1330 [2014年03月 刊行]
ジョン・アーリ(アーリ,J.)
(John Urry)
1946年ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学で経済学を専攻した後,1970年に社会学で修士号,1972年に博士号を取得。1970年以降,ランカスター大学で教鞭を執り,現在,同大学の社会学科教授(distinguished professor)をつとめている。同時に,英国王立芸術協会のフェローなどを併任。邦訳に,『経済・市民社会・国家』(清野正義監訳,法律文化社,1986年),『観光のまなざし』(加太宏邦訳,法政大学出版局,1995年),『場所を消費する』(吉原直樹・大澤善信監訳,法政大学出版局,2003年),『社会を越える社会学』(吉原直樹監訳,法政大学出版局,2006年;新版2011年),『自動車と移動の社会学』(M. フェザーストン,N. スリフトと共編,近森高明訳,法政大学出版局,2010年),近著に,Mobilities (Cambridge: Polity, 2007),Climate Change and Society (Cambridge: Polity, 2011),Societies beyond Oil: Oil Dregs and Social Futures (London: Zed Books, 2013) などがある。
吉原 直樹(ヨシハラ ナオキ)
1948年生まれ。1977年,慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。東北大学名誉教授。大妻女子大学社会情報学部教授。主著に『「原発さま町」からの脱却』(岩波書店,2013年),『コミュニティ・スタディーズ』(作品社,2011年),『モビリティと場所』(東京大学出版会,2008年),『開いて守る』(岩波ブックレット,2007年),『都市とモダニティの理論』(東京大学出版会,2002年),『都市空間の社会理論』東京大学出版会,1994年)など。監訳に,J. アーリ『場所を消費する』(法政大学出版局,2003年),J. アーリ『社会を越える社会学』(法政大学出版局,2006年)など。
伊藤 嘉高(イトウ ヒロタカ)
1980年生まれ。2007年,東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。山形大学大学院医学系研究科助教。主要論文に「生と死のあいだ――都市高齢者の孤独に向き合う医療と介護」(吉原直樹・近森高明編『都市のリアル』有斐閣,2013年),「自治体病院再編に対する住民サイドからの事後検証」(『日本医療・病院管理学会誌』第49巻4号,2012年)など。翻訳にJ. アーリ『社会を越える社会学』(吉原直樹監訳,法政大学出版局,2006年)。
板倉 有紀(イタクラ ユキ)
東北大学大学院文学研究科博士後期課程在籍。主要論文に「災害研究の展開と『女性の視点』――東日本大震災と『ヴァルネラビリティ』概念」(『社会学研究』第93号,2014年),「東日本大震災における『支援』と『ケア』――『ニーズの多様性』と保健師職能」(『社会学年報』第42号,2013年)など。
※上記内容は本書刊行時のものです。第1章 「社会」とグローバルなもの
グローバルなものとは/ネットワーク社会/複雑性の課題/おわりに
第2章 複雑性への転回
はじめに/時間と空間/創発特性/アトラクタ/複雑系/おわりに
第3章 「グローバル」な分析の限界
はじめに/領域、ネットワーク、流動体/グローバルな領域、ネットワーク、フロー/おわりに
第4章 ネットワークと流動体
メタファー/ネットワーク/グローバルに統合されたネットワーク/グローバルな流動体/おわりに
第5章 グローバルな創発
創発効果と「ローカル」なもの/ストレンジ・アトラクタ/グローバルな創発/おわりに
第6章 社会秩序化と権力
社会秩序とグローバルな複雑性/権力と複雑性/スキャンダルの複雑性/おわりに
第7章 グローバルな複雑性
複雑性と社会理論/帝国とマルチチュード/諸機械/コスモポリタニズム/おわりに
訳註
創発へ/から(監訳者あとがきにかえて)
文献一覧
索引
J.アーリ著/吉原直樹監訳『社会を越える社会学』
J.アーリ著/加太宏邦訳『観光のまなざし』