叢書・ウニベルシタス 1134
述語づけと発生
シェリング『諸世界時代』の形而上学
四六判 / 230ページ / 上製 / 価格 3,520円 (消費税 320円)
ISBN978-4-588-01134-4 C1310 [2021年12月 刊行]
ISBN978-4-588-01134-4 C1310 [2021年12月 刊行]
ボン大学でのマルクス・ガブリエルの前任者であり、彼をシェリング研究へと導き入れた師でもある哲学者ホグレーベの代表作。中期シェリングの未完の遺稿『諸世界時代』を、英米言語哲学の諸ツールを用いて解釈することで、シェリング哲学の現代的意義を明らかにする。「世界は存在しない」というガブリエルの主張の源泉に溯りながら、シェリング思想の核心へ導いてゆく一冊。待望の初邦訳。
ヴォルフラム・ホグレーベ(ホグレーベ ヴォルフラム)
(Wolfram Hogrebe)
1945年生まれのドイツの哲学者。デュッセルドルフ大学で博士号・教授資格を取得し、デュッセルドルフ、イェーナ、ボンの各大学で教授を務め、現在はボン大学名誉教授である。本書以外の代表的著作に『カントと超越論的意味論の問題』(1974年)、『形而上学と予言術』(1992年)、『予感と認識』(1997年)、『無知のこだま』(2006年)、『哲学的シュールレアリズム』(2014年)などがある。
浅沼 光樹(アサヌマ コウキ)
1964年生まれ。京都大学文学部哲学科卒。文学博士。著書に『非有の思惟——シェリング哲学の本質と生成』(知泉書館、2014年)。現在、立命館大学客員研究員・非常勤講師。
加藤 紫苑(カトウ シオン)
1989年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期過程、学修認定退学。論文に「「オルガノン・テーゼ」から「真と美の統一」へ」(『シェリング年報』第25号、2017年)ほか。
※上記内容は本書刊行時のものです。シェリングの印章
第1章 序
第2章 シェリングとダンテ——シェリングの思惟へのひとつの導入
第1節 ダンテ読書会
第2節 新しい神話の理念
第3節 自然についての壮大な詩
第4節 ダンテに対するシェリングの関心
第5節 シェリングは〈新しい神話〉を詩の形式で表現することを断念する
第6節 ダンテは『諸世界時代』にとって理想の意味をもつ
第7節 『諸世界時代』の論証を再構成するという課題
第3章 『諸世界時代』の再構成への移行——述語づけの理論と形而上学
第8節 形而上学と述語づけの成功条件
第9節 形而上学と述語づけの妥当条件
第10節 形而上学と述語づけの存在条件
第11節 述語づけの開始条件——超越論的理想に関するカントの理論
第12節 シェリングと超越論的理想に関するカントの理論との関連
第13節 述語的素粒子の理論について
第4章 述語づけと発生——『諸世界時代』
第14節 『諸世界時代』の〈述語づけの理論〉的アプローチ
第15節 根源的否定と根源的肯定
第16節 述語的回転
第17節 カオスから秩序へ
第18節 自己組織化と統一
第19節 シェリングの世界公式
第20節 理性と狂気
第5章 後 記
解 題
原 注
人名索引
第1章 序
第2章 シェリングとダンテ——シェリングの思惟へのひとつの導入
第1節 ダンテ読書会
第2節 新しい神話の理念
第3節 自然についての壮大な詩
第4節 ダンテに対するシェリングの関心
第5節 シェリングは〈新しい神話〉を詩の形式で表現することを断念する
第6節 ダンテは『諸世界時代』にとって理想の意味をもつ
第7節 『諸世界時代』の論証を再構成するという課題
第3章 『諸世界時代』の再構成への移行——述語づけの理論と形而上学
第8節 形而上学と述語づけの成功条件
第9節 形而上学と述語づけの妥当条件
第10節 形而上学と述語づけの存在条件
第11節 述語づけの開始条件——超越論的理想に関するカントの理論
第12節 シェリングと超越論的理想に関するカントの理論との関連
第13節 述語的素粒子の理論について
第4章 述語づけと発生——『諸世界時代』
第14節 『諸世界時代』の〈述語づけの理論〉的アプローチ
第15節 根源的否定と根源的肯定
第16節 述語的回転
第17節 カオスから秩序へ
第18節 自己組織化と統一
第19節 シェリングの世界公式
第20節 理性と狂気
第5章 後 記
解 題
原 注
人名索引
書評掲載
「図書新聞」(2022年05月28日号/菅原潤氏・評)に紹介されました。