E.モラン(モラン エドガール)
E. モラン(Edgar Morin)
1921年、パリ生まれの社会学者・思想家。パリ大学に学び、大戦中は対独レジスタンス活動に参加。戦後は雑誌編集者、映画評論家として活躍。パリの国立科学研究所(CNRS)の主任研究員として、現代の多元的・総合的な人間・社会・文化の調査研究に成果を上げる。日本語訳に『人間と死』『政治的人間』『カリフォルニア日記』『失われた範列』『プロデメの変貌』『自己批評』『スター』『大いなる女性』『時代精神(全2巻)』『映画』『ソ連の本質』『意識ある科学』『ヨーロッパを考える』『ドイツ零年』『出来事と危機の社会学』『二十世紀からの脱出』『E・モラン自伝』『祖国地球』『方法(全5巻)』(以上、法政大学出版局)、『複雑性とはなにか』(国文社)『オルレアンのうわさ』(みすず書房)、『百歳の哲学者が語る人生のこと』(河出書房新社)などがある。
杉村 昌昭(スギムラ マサアキ)
杉村昌昭 1945年生まれ。龍谷大学名誉教授。フランス文学・現代思想専攻。著書に『資本主義と横断性』(インパクト出版会)、『分裂共生論』(人文書院)。訳書にガタリ『分子革命』『精神と記号』(以上、法政大学出版局)、『三つのエコロジー』(平凡社ライブラリー)、『闘走機械』(松籟社)『カフカの夢分析』『精神病院と社会のはざまで』(以上、水声社)、『人はなぜ記号に従属するのか』『エコゾフィーとは何か』(以上、青土社)、ガタリ/ドゥルーズ『政治と精神分析』(法政大学出版局)、ガタリ/ネグリ『自由の新たな空間』(世界書院)、ガタリ/ロルニク『ミクロ政治学』(共訳、法政大学出版局)、アザン『パリ大全』(以文社)、ジェノスコ『フェリックス・ガタリ』(共訳、法政大学出版局)、ラッツァラート『記号と機械』(共訳、共和国)、『〈借金人間〉製造工場』(作品社)、『資本はすべての人間を嫌悪する』(法政大学出版局)、アリエズ/ラッツァラート『戦争と資本』(共訳、作品社)、ロバン『なぜ新型ウィルスが次々と世界を襲うのか?』(作品社)、ミルズ『人種契約』(共訳、法政大学出版局)などがある。
※上記内容は本書刊行時のものです。第一章 無知な知識
第二章 現実
現実の半分は想像の産物か?
〈すべては錯覚である〉と〈何ひとつ錯覚ではない〉の併存
われわれの現実は最初からあったのではなく、突然現れたのである
超複雑な現実
第三章 われわれの宇宙=世界
天地創造
大いなる出現
物理学のブラックホール
第四章 進化のなかにおける生命と革命
死に対する生の応答──再─発生と再生
生命力を有する知性と感性
結 び
第五章 生命の創造力
生命は創造力を創造する
困 難
生命の概念の普遍化
結 び
第六章 人間が知らない人間のこと
われわれは誰か? われわれは何か?
無知から十全たる意識へ
第七章 脳と精神
類推的知識
精神の創造力
シャーマニズム
ミメーシス(模倣=擬態)
詩的状態
エクスタシー
直 観
結 び
第八章 ポストヒューマン
破 綻
ポストヒューマンのパースペクティヴ
ポストヒューマンの条件
フィナーレ
主要著作一覧
訳者あとがき
書評掲載
「図書新聞」(2023年08月12日号/平賀裕貴氏・評)に紹介されました。