りぶらりあ選書
明治日本とイギリス
出会い・技術移転・ネットワークの形成
四六判 / 474ページ / 上製 / 価格 5,280円 (消費税 480円)
ISBN978-4-588-02173-2(4-588-02173-7) C1321 [1996年06月 刊行]
ISBN978-4-588-02173-2(4-588-02173-7) C1321 [1996年06月 刊行]
イギリスは明治日本の近代化と発展に最も大きな影響を与えた国である。外交、商業・金融、鉄道・電信・造船などの技術、教育等々の分野で貢献したイギリス人たちの業績とその日本での生活を描く一方、岩倉使節団はじめ日本人留学生らの努力と彼の地での生活の模様を掘り起こす。進んだ技術や思想を教え、伝え、そして学ぶことに情熱を燃やした両国の若き群像を見事に描き、合わせて近代化の過程における技術移転や市場競争、ネットワーク形成の問題に、豊富な資料を駆使して光を当てる。
O.チェックランド(チェックランド オリーヴ)
1941年バーミンガム大学地理学科卒業。翌年経済史家シドニー・G.チェックランドと結婚。リヴァプール、ケンブリッジ両大学で教鞭をとり、のちシドニーがグラスゴー大学に移ったのを期に、みずからの学究活動も本格化させた。かたわらシドニーの執筆活動を助け、共著も出版する。主な著作に『ヴィクトリア期スコットランドの博愛運動』(1980)、『社会史としての保健看護』(82、編著)、『勤勉とエトス』(84、シドニーとの共著)などがあり、また、永年、日英交流史の研究に携わった成果として、本書の他に、『天皇と赤十字』(94、法政大学出版局より邦訳刊行)などがある。2004年死去。
杉山 忠平(スギヤマ チュウヘイ)
1921年生まれ。東京経済大学名誉教授。経済学博士。日本学士院賞受賞。1999年死去。
[監訳、序文担当]
玉置 紀夫(タマキ ノリオ)
1940年生まれ。慶應義塾大学商学部教授。商学博士。2004年死去。
[下訳統一、索引・訳者あとがき担当]
口絵写真
訳者序文
はじめに
凡例
第一部 日本におけるイギリス人──好機の模索
第一章 外交官と領事
一 日本におけるエルギン卿
二 安政条約
三 外交関係の確立
四 「前領事パークス」
五 通訳サトウ
六 不平等条約の再交渉
七 日英同盟
八 日本の模範的な外交?
第二章 商人と銀行家
一 市場の模索
二 条約港の商人と領事
三 輸入技術・蒸気船・鉄道
四 マンチェスター綿
五 銀行家と銀行業
六 相互の対応
第三章 灯台・鉄道・電信・鉱山の技術者
一 外国人技術者の役割
二 日本の灯台
三 鉄道敷設者
四 電信技術者
五 鉱業の専門家
六 指導の成果
第四章 船を造るひと、動かすひと
一 マハーンの法則
二 将校、水兵、そして日本帝国海軍
三 日本海域の海図づくり
四 軍艦建造
五 商船隊
六 商船造船業者
七 ライバルの育成
第五章 技術者のための教育者
一 「お雇い外国人」
二 東京帝国大学
三 工部大学校、一八七三─八六年
四 「素晴らしい実験室」
五 赤羽工作所
六 日本の学生
七 東京へ、そして再びイギリスへ
第六章 日本におけるイギリス人の生活
一 条約港の外国人
二 母国の外の母国──長崎、横浜、神戸、築地
三 在留外国人の社交生活
四 妻たち、夫たち
五 結社
六 カプセルに入れられた植民地主義
第二部 イギリスの日本人──専門知識の模索
第七章 岩倉使節団
一 空前絶後の規模の視察旅行
二 条約改正交渉
三 イギリスの丁重なもてなし
四 岩倉使節団の評価
第八章 教育倫理の確立
一 好奇心の高まり
二 儒学と伝統と洋学教育
三 西欧社会の考察
四 日本人通訳
五 西欧思想の衝撃
六 ロンドンでハーバート・スペンサーとともに
七 帝国への道
第九章 留学生
一 教養あるエリート
二 オックスフォードとケンブリッジ
三 ロンドン
四 スコットランドの大学とコレッジ
五 イングランドの地方大学
六 研究生たち
七 西欧に対抗できるか
第一〇章 造船所にて
一 われわれの真っただ中の異邦人
二 徒弟工
三 海軍士官候補生
四 海軍の契約と海軍監督官たち
五 「暖かさに欠いた」関係
第一一章 イギリスにおける日本人の生活
一 学ぶことを使命として
二 学生、海軍士官、技術者、銀行家たち
三 ロンドンの日本人──公人および私人としての
四 友情の手
五 歓迎された客人か
第三部 イギリス側の推進者たち
第一二章 商業と学問のネットワーク
一 個人的接触によるアプローチ
二 商業のネットワーク
三 プロモーターとしての領事
四 学問の手引き──ロンドン・ユニヴァーシティ・コレッジのアレキサンダー・ウィリアム・ウィリアムソンの場合
五 学問の手引き──ケルヴィン卿とスコットランド人脈
六 ネットワーキング
第一三章 特許権者および特許使用権を受けた人々
一 製造特許
二 武器製造者としての日本政府
三 長崎の三菱造船所
四 ある「特別な関係」
五 誰が誰を促したのか
第一四章 博覧会、デザイナー、建築家
一 異国情緒あるが未知なる
二 博覧会
三 クリストファー・ドレッサー、「建築家にして装飾家」
四 西欧建築とジョサイア・コンダー
五 ジャポニスム
第一五章 一つの共同作業──日本側の立場で?
一 東洋のイギリス?
二 出会いの心理学
三 武士的因子
四 好機の扉
五 新興日本へのイギリスの貢献
六 日本側の立場で?
原注
訳者あとがき
主要文献目録
索引
訳者序文
はじめに
凡例
第一部 日本におけるイギリス人──好機の模索
第一章 外交官と領事
一 日本におけるエルギン卿
二 安政条約
三 外交関係の確立
四 「前領事パークス」
五 通訳サトウ
六 不平等条約の再交渉
七 日英同盟
八 日本の模範的な外交?
第二章 商人と銀行家
一 市場の模索
二 条約港の商人と領事
三 輸入技術・蒸気船・鉄道
四 マンチェスター綿
五 銀行家と銀行業
六 相互の対応
第三章 灯台・鉄道・電信・鉱山の技術者
一 外国人技術者の役割
二 日本の灯台
三 鉄道敷設者
四 電信技術者
五 鉱業の専門家
六 指導の成果
第四章 船を造るひと、動かすひと
一 マハーンの法則
二 将校、水兵、そして日本帝国海軍
三 日本海域の海図づくり
四 軍艦建造
五 商船隊
六 商船造船業者
七 ライバルの育成
第五章 技術者のための教育者
一 「お雇い外国人」
二 東京帝国大学
三 工部大学校、一八七三─八六年
四 「素晴らしい実験室」
五 赤羽工作所
六 日本の学生
七 東京へ、そして再びイギリスへ
第六章 日本におけるイギリス人の生活
一 条約港の外国人
二 母国の外の母国──長崎、横浜、神戸、築地
三 在留外国人の社交生活
四 妻たち、夫たち
五 結社
六 カプセルに入れられた植民地主義
第二部 イギリスの日本人──専門知識の模索
第七章 岩倉使節団
一 空前絶後の規模の視察旅行
二 条約改正交渉
三 イギリスの丁重なもてなし
四 岩倉使節団の評価
第八章 教育倫理の確立
一 好奇心の高まり
二 儒学と伝統と洋学教育
三 西欧社会の考察
四 日本人通訳
五 西欧思想の衝撃
六 ロンドンでハーバート・スペンサーとともに
七 帝国への道
第九章 留学生
一 教養あるエリート
二 オックスフォードとケンブリッジ
三 ロンドン
四 スコットランドの大学とコレッジ
五 イングランドの地方大学
六 研究生たち
七 西欧に対抗できるか
第一〇章 造船所にて
一 われわれの真っただ中の異邦人
二 徒弟工
三 海軍士官候補生
四 海軍の契約と海軍監督官たち
五 「暖かさに欠いた」関係
第一一章 イギリスにおける日本人の生活
一 学ぶことを使命として
二 学生、海軍士官、技術者、銀行家たち
三 ロンドンの日本人──公人および私人としての
四 友情の手
五 歓迎された客人か
第三部 イギリス側の推進者たち
第一二章 商業と学問のネットワーク
一 個人的接触によるアプローチ
二 商業のネットワーク
三 プロモーターとしての領事
四 学問の手引き──ロンドン・ユニヴァーシティ・コレッジのアレキサンダー・ウィリアム・ウィリアムソンの場合
五 学問の手引き──ケルヴィン卿とスコットランド人脈
六 ネットワーキング
第一三章 特許権者および特許使用権を受けた人々
一 製造特許
二 武器製造者としての日本政府
三 長崎の三菱造船所
四 ある「特別な関係」
五 誰が誰を促したのか
第一四章 博覧会、デザイナー、建築家
一 異国情緒あるが未知なる
二 博覧会
三 クリストファー・ドレッサー、「建築家にして装飾家」
四 西欧建築とジョサイア・コンダー
五 ジャポニスム
第一五章 一つの共同作業──日本側の立場で?
一 東洋のイギリス?
二 出会いの心理学
三 武士的因子
四 好機の扉
五 新興日本へのイギリスの貢献
六 日本側の立場で?
原注
訳者あとがき
主要文献目録
索引