中国文明を科学技術史を通じて考察し、その技術、伝統、社会、思想を西洋文化との比較において追求する。西洋偏重の科学史を批判し、『中国の科学と文明』シリーズで衝撃を与えた著者が、中国科学の厳たる存在を説く。口絵12頁。
J.ニーダム(ニーダム ジョゼフ)
(Joseph Needham)
1900年ロンドンに生る。ケンブリッジ大学で医学を専攻し、F・G・ホプキンズのもとで生化学を研究。30年代からは中国学を研究、42年〜46年に英国大使館付科学顧問として重慶に滞在。中英科学機関の所長として活躍。ケンブリッジ大学に戻ってからは大著『中国の科学と文明』の執筆を行う。「ジョージ・サートン賞」「レオナルド・ダ・ヴィンチ賞」を受賞、中国社会科学院より名誉博士号を授与。ユネスコ自然科学部長、王立協会会員、国際科学史学会長など歴任し、1995年ケンブリッジで死去。
橋本 敬造(ハシモト ケイゾウ)
1941年兵庫県に生る。関西大学名誉教授。1972年にニーダムが来日した折に交流を深め、ニーダムの所属するキーズ・コレッジに招聘され、ケンブリッジ大学ニーダム研究所を拠点に研究活動を行う。ケンブリッジ大学でPh.D.著書に『中国占星術の世界』(東方書店)、訳書にJ・ニーダム『中国の科学と文明』5巻:「天の科学」、6巻:「地の科学」、11巻「航海技術」(以上、共訳、思索社)、G・N・デリー『科学とその働き──科学社会論の問い』など多数。
※上記内容は本書刊行時のものです。口絵写真説明
日本語版への序文
序文
第一章 中国科学の伝統における貧困と勝利
序
伝統中国における科学技術の外観
中国と西洋との対照
伝統中国における科学技術者の社会的地位
封建官僚制社会
発明と労働力
哲学的および神学的要因
言語上の要因
商人の役割
旧世界における新しい科学の起源
第二章中国科学の世界への影響
第三章科学と社会の変化について
第四章古代中国における科学と社会
第五章中国における科学技術と社会の関係
第六章東と西の科学と社会
第七章時間と東洋人
中国科学と自然哲学における時間
時間、年代学および中国の歴史編纂
機械的および水力機械的な時間の測定
時間の生物学的変化
時間と社会の退化あるいは進化、大同と太平
発見者の神聖化と古代技術の時間的諸段階の認識
時間累積的協同事業としての科学と知識
中国と西洋における時間と歴史
第八章人間の方と自然の法則
原注・訳注
訳者あとがき
索引
日本語版への序文
序文
第一章 中国科学の伝統における貧困と勝利
序
伝統中国における科学技術の外観
中国と西洋との対照
伝統中国における科学技術者の社会的地位
封建官僚制社会
発明と労働力
哲学的および神学的要因
言語上の要因
商人の役割
旧世界における新しい科学の起源
第二章中国科学の世界への影響
第三章科学と社会の変化について
第四章古代中国における科学と社会
第五章中国における科学技術と社会の関係
第六章東と西の科学と社会
第七章時間と東洋人
中国科学と自然哲学における時間
時間、年代学および中国の歴史編纂
機械的および水力機械的な時間の測定
時間の生物学的変化
時間と社会の退化あるいは進化、大同と太平
発見者の神聖化と古代技術の時間的諸段階の認識
時間累積的協同事業としての科学と知識
中国と西洋における時間と歴史
第八章人間の方と自然の法則
原注・訳注
訳者あとがき
索引