ものと人間の文化史 121
紅花(べにばな)

四六判 / 346ページ / 並製 / 価格 3,740円 (消費税 340円) 
ISBN978-4-588-21211-6(4-588-21211-7) C0320 [2004年07月 刊行]

内容紹介

栽培,加工,流通,利用の実際を現地に探訪して紅花とかかわってきた人々からの聞き書きを集成し,忘れられた〈紅花文化〉を復元しつつその豊かな味わいを見直す。

目次

 はじめに

芭蕉は『奥の細道』のどこで紅花を見たのか

紅花のルーツを辿る

古代の紅花栽培地と『延喜式』に見る染色技法

真夏に紅花を摘み、厳寒に染める紅

絵絣に紅の色が映えて

休業宣言した紅花紬

十二単の紅の袴

たった一軒で、烏梅の里を守る

武州紅花の足跡を辿って

琉球紅型に臙脂が使われていた頃

江戸の紅と化粧

高松塚古墳の顔料

「赤色系」を染める染料

「紅花の里」河北町の紅と雛と酒

紅花に結ばれた出羽国と薩摩国

住吉大社の石灯篭に名を遺す紅商人

淀君の「辻が花染小袖」復元に寄与した人たち

和菓子に色どりを添える紅花

柴又帝釈天の紅の護符

薬草の恵み

紅花をテーマにした研究者たち

 参考文献

 あとがき