オリエント古代文明の印章をはじめ、シルクロードの印章、中国の印章などの歴史的展開を基底に据えつつ辿る日本の印章史。一世紀の「漢委奴国王」印、三世紀の「親魏倭王」印や古代の律令印、織豊時代のローマ字印章から歴代の「天皇御璽」「大日本国璽」、さらには「武家のはんこ」や「庶民のはんこ」まで、歴史学と考古学の知見を綜合し、文献史料と実物資料をもとに印章をめぐる数々の謎に挑む。
久米 雅雄(クメ マサオ)
1948年愛媛県生まれ。1970年立命館大学文学部史学科卒業。大阪府教育委員会文化財保護課専門職員( 考古学・美術工芸)を経て2008年より大阪芸術大学客員教授。2001年立命館大学より博士号〔文学〕。2010年第4回白川静賞。2013年第15回松本清張研究奨励事業入選。2014年西泠印社名誉社員。元九州国立博物館設立準備室常設展示専門委員。現在、寧楽美術館評議員。錫安印章文化研究所主宰。
〔主な業績〕
「金印奴国説への反論」『藤澤一夫先生古稀記念古文化論叢』(古代を考える会、1983年)
「新邪馬台国論」『北山茂夫先生追悼論集』(日本史論叢会、1986年)
「日本古代印研究」『国立歴史民俗博物館研究報告』第79集(国立歴史民俗博物館、1999年)
『日本印章史の研究』(雄山閣、2004年)
『アジア印章史概論』(大阪商業大学商業史博物館、2008年)
「日本奈良法隆寺所傳烙印十字考」(西泠印社、2014年)ほか
はしがき
第1 章 オリエント古代文明の印章
第2 章 シルクロードの印章
──探検略史と東西交流圏と経営拠点
第3 章 日本の印章史のはじまり
──国宝金印「漢委奴国王」印を考える
第4 章 邪馬台国時代の「親魏倭王」「率善中郎将」
「率善校尉」印と蛮夷印
第5 章 倭の五王と将軍章
──東アジアの国家秩序をめぐって
第6 章 日本古代印研究
──官印・私印の歴史的変遷と律令国家の変質
第7 章 法隆寺伝来「香木烙印十字」の謎を解く
──ペルシア文化の飛鳥東漸
第8 章 「遣唐使印」考
──諸家印譜および実物銅印による研究
第9 章 勘合貿易における「日本国王之印」「通信符」等
について
第10 章 「大坂城跡」出土のローマ字印章
──高山飛騨守‘Dario’ 印の解読
第11 章 武家のはんこと庶民のはんこ
──徳川時代から明治時代以降へ
第12 章 「天皇御璽」「大日本国璽」考
──飛鳥時代から近現代までの歴史
参考文献
あとがき
第1 章 オリエント古代文明の印章
第2 章 シルクロードの印章
──探検略史と東西交流圏と経営拠点
第3 章 日本の印章史のはじまり
──国宝金印「漢委奴国王」印を考える
第4 章 邪馬台国時代の「親魏倭王」「率善中郎将」
「率善校尉」印と蛮夷印
第5 章 倭の五王と将軍章
──東アジアの国家秩序をめぐって
第6 章 日本古代印研究
──官印・私印の歴史的変遷と律令国家の変質
第7 章 法隆寺伝来「香木烙印十字」の謎を解く
──ペルシア文化の飛鳥東漸
第8 章 「遣唐使印」考
──諸家印譜および実物銅印による研究
第9 章 勘合貿易における「日本国王之印」「通信符」等
について
第10 章 「大坂城跡」出土のローマ字印章
──高山飛騨守‘Dario’ 印の解読
第11 章 武家のはんこと庶民のはんこ
──徳川時代から明治時代以降へ
第12 章 「天皇御璽」「大日本国璽」考
──飛鳥時代から近現代までの歴史
参考文献
あとがき
書評掲載
「書道界」(2017年3月号/臼田捷治氏・評)にて紹介されました。
「書道美術新聞」(2017年6月15日号)にて紹介されました。
「京都新聞」(2020年10月18日付)にて紹介されました。
「愛媛新聞」(2020年11月4日付)にて紹介されました。