沖縄・琉球国の歴史は、沖縄内部における社会的発展と、外からの影響を受けて発展するという、二つの面がからんだ形で展開している。その歴史においては、とりわけ外との関係の影響が顕著であった。本書は外との関係、なかでも中国・日本との関係について多くのスペースを割き、一次史料を用いて東アジア世界における沖縄・琉球の位置づけを通史的に論じる。
梅木 哲人(ウメキ テツト)
1939年、鹿児島県生まれ。
1972年、東京教育大学大学院文学研究科日本史学専攻修士課程修了。長岡工業高等専門学校教授/鹿児島女子大学文学部教授/志學館大学人間関係学部教授。
1987年、法政大学沖縄文化研究所兼任所員/現在同研究所客員所員。
主な著書に『近世琉球国の構造』(第一書房、2011年)、本書にて第10回「德川賞」受賞。
まえがき
序 論 琉球国の成立・展開・終焉
1 南島における国家形成
一 先史文化
二 グスク
三 大型グスクと初期国家
四 三山時代
五 察度による進貢の開始と国政の二重構造化
2 琉球統一国家の成立と展開
一 正史による王統の記述
二 思紹・巴志の政権確立と王統
(イ)三山統合
(ロ)尚泰久王
三 仏教の伝来と国家形成
四 尚円王統と尚真王(琉球統一国家の完成)
五 国土創世神話と神女組織
六 よあすたへ・よのぬし(琉球統一国家の構成)
七 対外関係の活発化
(イ)進貢と東アジア国際社会の構成
(ロ)尚巴志を介しての明朝から足利義教への招諭の伝達
(ハ)寧波の乱と琉球
八 琉球の進貢・冊封と日明関係との比較
3 東アジア世界の変容と琉球
一 明朝の衰退と琉球
二 応仁の乱と日明・日琉関係の変化
三 豊臣秀吉の統一と琉球
四 徳川家康と琉球
五 島津氏の琉球侵攻
4 近世の琉球国(一)
一 琉球仕置
二 向象賢の政治(琉球国の近世的改革)
三 琉球在番奉行と鹿児島琉球館
四 石高制の設定
(イ)琉球
(ロ)出米と徴税
(ハ)琉球国政府財政の石高制構造
五 近世琉球貿易の実現と日本
(イ)明朝の滅亡と清朝の成立
(ロ)琉球貿易と日本銀
六 家譜の成立と唐格化
七 近世の久米村
八 琉球使節の江戸参府
九 琉球国司について
5 近世の琉球国(二)
一 蔡温の政治(近世琉球国の確立)
二 八重山と明和津波
三 天明の飢饉
四 薩摩藩の天保改革と琉球貿易
五 近世末の農村疲弊
六 アヘン戦争と琉球
七 ペリー来航と琉米修好条約
八 島津斉彬の開港構想と反動
6 琉球国の終焉
一 琉球藩の設置
二 台湾出兵と互換条款の訂約
三 内務大丞松田道之の派遣と沖縄県の設置
四 旧制度の存置
五 土地整理と地方制度の改革
利用文献注記
あとがき
琉球国の歴史年表
人名・事項索引
序 論 琉球国の成立・展開・終焉
1 南島における国家形成
一 先史文化
二 グスク
三 大型グスクと初期国家
四 三山時代
五 察度による進貢の開始と国政の二重構造化
2 琉球統一国家の成立と展開
一 正史による王統の記述
二 思紹・巴志の政権確立と王統
(イ)三山統合
(ロ)尚泰久王
三 仏教の伝来と国家形成
四 尚円王統と尚真王(琉球統一国家の完成)
五 国土創世神話と神女組織
六 よあすたへ・よのぬし(琉球統一国家の構成)
七 対外関係の活発化
(イ)進貢と東アジア国際社会の構成
(ロ)尚巴志を介しての明朝から足利義教への招諭の伝達
(ハ)寧波の乱と琉球
八 琉球の進貢・冊封と日明関係との比較
3 東アジア世界の変容と琉球
一 明朝の衰退と琉球
二 応仁の乱と日明・日琉関係の変化
三 豊臣秀吉の統一と琉球
四 徳川家康と琉球
五 島津氏の琉球侵攻
4 近世の琉球国(一)
一 琉球仕置
二 向象賢の政治(琉球国の近世的改革)
三 琉球在番奉行と鹿児島琉球館
四 石高制の設定
(イ)琉球
(ロ)出米と徴税
(ハ)琉球国政府財政の石高制構造
五 近世琉球貿易の実現と日本
(イ)明朝の滅亡と清朝の成立
(ロ)琉球貿易と日本銀
六 家譜の成立と唐格化
七 近世の久米村
八 琉球使節の江戸参府
九 琉球国司について
5 近世の琉球国(二)
一 蔡温の政治(近世琉球国の確立)
二 八重山と明和津波
三 天明の飢饉
四 薩摩藩の天保改革と琉球貿易
五 近世末の農村疲弊
六 アヘン戦争と琉球
七 ペリー来航と琉米修好条約
八 島津斉彬の開港構想と反動
6 琉球国の終焉
一 琉球藩の設置
二 台湾出兵と互換条款の訂約
三 内務大丞松田道之の派遣と沖縄県の設置
四 旧制度の存置
五 土地整理と地方制度の改革
利用文献注記
あとがき
琉球国の歴史年表
人名・事項索引
金関丈夫著『琉球民俗誌』
外間守善著『沖縄の言語史』
外間守善著『沖縄の言語史』