なぜ彼女は革命家になったのか
叛逆者フロラ・トリスタンの生涯

四六判 / 320ページ / 上製 / 価格 3,630円 (消費税 330円) 
ISBN978-4-588-36420-4 C0023 [2020年07月 刊行]

内容紹介

女は男に従うべきとされていた19世紀のヨーロッパで、女性と労働者の地位向上のために連帯を訴え、社会と闘った作家フロラ・トリスタン。夫に執拗につけ回され、当局に目をつけられても、貧民街や監獄、工場や病院を取材し、本を執筆し、正義を主張しつづけた。時代にあらがい、自由を求めたそのたくましい精神は、孫の画家ゴーガンにも受け継がれる。

著訳者プロフィール

ゲルハルト・レオ(レオ ゲルハルト)

(Gerhard Leo)
1923-2009年。ベルリンで生まれたユダヤ系ドイツ人ジャーナリスト。戦前レオ一家はナチの迫害を逃れパリに亡命し、青年レオはレジスタント運動に加わり、ヒトラー政権打倒に身をささげた。その功績により、シラク政権下でレジョン・ドヌール勲章を受けた。

小杉 隆芳(コスギ タカヨシ)

1943年生まれ。東京都立大学大学院博士課程単位取得満期退学。豊橋技術科学大学名誉教授。
おもな訳書にS. シャルレティ『サン=シモン主義の歴史』(共訳)、フロラ・トリスタン『ロンドン散策』(共訳)、フロラ・トリスタン『ペルー旅行記』、パラン・デュシャトレ『一九世紀パリの売春』(以上いずれも法政大学出版局)などがある。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

屋根裏部屋の王女
暗黒の年月
ドン・ゴエネシュの邸宅で
プライアの奴隷たち
ドン・ピオとの対立
アレキパの内戦
リマの女たち
パリで最初の成功
バック通りの襲撃
テームズ河岸での発見
新たな河岸に向かって
『小冊子』への賛否を問う黒玉と白玉
フランス巡り
ゴーガンの驚嘆すべき祖母

原注
訳者あとがき

書評掲載

「秋田魁新報」「高知新聞」(2020年9月20日付/遠藤ゆかり氏・評)に紹介されました。

「山陰中央新報」(2020年9月26日付/遠藤ゆかり氏・評)、「新潟日報」「愛媛新聞」「山梨日日新聞」「岩手日報」「宮崎日日新聞」「佐賀新聞」(2020年9月27日付/遠藤ゆかり氏・評)に紹介されました。

「中國新聞」(2020年10月4日付/遠藤ゆかり氏・評)に紹介されました。

「南日本新聞」(2020年10月11日付/遠藤ゆかり氏・評)に紹介されました。

「河北新報」「山形新聞」「岐阜新聞」(2020年10月18日付/遠藤ゆかり氏・評)に紹介されました。

「図書新聞」(2020年11月28日号/村田京子氏・評)に紹介されました。

関連書籍

『ペルー旅行記』
F.トリスタン:著
『ロンドン散策』
F.トリスタン:著
『十九世紀パリの売春〈新装版〉』
パラン=デュシャトレ:著
『サン = シモン主義の歴史』
S.シャルレティ:著