揺れ動く現代世界のなかで、一人ひとりが自分の人生を豊かに意味づけ、主体的に生活していくために必要な智慧とは何か? 職業生活の設計といった狭義のキャリア論を超えて、自然史のなかでの人間の営みや、社会における仕事・遊び・学問の意義をめぐる深い洞察に立脚した、包括的なキャリアデザイン学構築の試み。東アジアの歴史と伝統のなかで、いま「学び」を再定義する。
笹川 孝一(ササガワ コウイチ)
1951年、東京都生まれ。東京都立大学人文科学研究科博士課程(教育学専攻)修了。法政大学文学部教授を経て、現在同キャリアデザイン学部教授。同学部設置準備委員長、学部長を務める。日本社会教育学会、日本キャリアデザイン学会、日本湿地学会会員。東アジア成人教育フォーラム名誉会長。アジアヨーロッパ会合コアコンピテンス部会員。国際成人継続教育殿堂受賞者。編著書『生涯学習社会とキャリアデザイン』(法政大学出版局)、『湿地の文化と技術33選』(日本国際湿地保全連合)、『復刻「農村青年通信講座」』(日本図書センター)、『現代語対訳「学問のすすめ」』(泉文堂、近刊)他。共著書『キャリアデザイン学への招待』(ナカニシヤ書店)、『国際識字10年と日本の識字問題』(東洋館出版社)他。
※上記内容は本書刊行時のものです。はじめに
I キャリアデザインの時代
第1章 人はなぜ、意味づけをしながら生きるのか?
1 もともとの意味はない人生を意味づける
2 ヒトという動物と自己家畜化
3 「仕事」と「遊び」が意味づけを求める
第2章 キャリアデザインの時代
1 キャリアデザインの思想
2 市民社会と近代的個人の登場とキャリアデザインの時代
3 近代的個人の矛盾がキャリアデザインの時代を拓く
4 グローバリゼーションがキャリアデザインの時代を鍛える7
第3章 「キャリア」と「キャリアデザイン」を自分で定義する
1 「キャリア」という言葉の意味
2 エリートのキャリアから「凡ての人」のキャリアへ
3 「キャリア」とキャリアデザイン」の定義
II 学習のパラドックスとリテラシー、コンピテンシー、生涯学習実践
第1章 キャリアデザインにおける「もう1人の私」
1 「もう1人の私」の役割
2 自己意識の落とし穴
3 「自己イメージ」の功罪と生涯学習の役割
第2章 学習のパラドックスとリテラシー
1 「学習」は無条件に「よい」ものか?
2 学習のパラドックスの根源としてのリテラシーとその矛盾
3 リテラシーと正しく付き合う方法──批判的・機能的識字
第3章 「学問」「学習」「学力」とコンピテンシー
1 リテラシーを生かす「学問」「学習」
2 「学問」の構造、「学力」、コンピテンシー
3 研究集会、自分史、キャリア教育──コンピテンスを育てるツール
第4章 生涯学習実践としてのキャリアデザイン実践
1 生涯学習・社会的教育実践とキャリアデザイン実践
2 いわゆる「生涯学習」「生涯教育」「社会教育」との関係
3 社会的教育学としての生涯学習学の苦闘と展望
4 キャリアデザイン実践=生涯教育実践+社会的教育実践の構造
III 生涯学習社会
第1章 生涯学習社会
1 伝統型生涯学習社会
2 伝統型の解体再編
3 現代型生涯学習社会の構築
第2章 生涯学習社会を支える制度と政策
1 法制度とその運用
2 学習権の承認と実質化
3 生涯学習政策の現状と今後
4 私たちの生涯学習政策
第3章 生涯学習における国際協力と東アジア・太平洋学習権共同体
1 生涯学習における国際協力と東アジア
2 アジアからのメッセージと東アジア共同体・アジア太平洋共同体
3 東アジア・太平洋学習権共同体
補論 大学におけるキャリアデザイン学の伝統と展開の可能性
1 法政大学キャリアデザイン学部開設と展開
2 法政大学の伝統とチャレンジ
3 キャリアデザインに関する教育・研究の広がりの可能性
4 キャリアデザイン学、キャリアデザイン研究の可能性
参考文献
あとがき
I キャリアデザインの時代
第1章 人はなぜ、意味づけをしながら生きるのか?
1 もともとの意味はない人生を意味づける
2 ヒトという動物と自己家畜化
3 「仕事」と「遊び」が意味づけを求める
第2章 キャリアデザインの時代
1 キャリアデザインの思想
2 市民社会と近代的個人の登場とキャリアデザインの時代
3 近代的個人の矛盾がキャリアデザインの時代を拓く
4 グローバリゼーションがキャリアデザインの時代を鍛える7
第3章 「キャリア」と「キャリアデザイン」を自分で定義する
1 「キャリア」という言葉の意味
2 エリートのキャリアから「凡ての人」のキャリアへ
3 「キャリア」とキャリアデザイン」の定義
II 学習のパラドックスとリテラシー、コンピテンシー、生涯学習実践
第1章 キャリアデザインにおける「もう1人の私」
1 「もう1人の私」の役割
2 自己意識の落とし穴
3 「自己イメージ」の功罪と生涯学習の役割
第2章 学習のパラドックスとリテラシー
1 「学習」は無条件に「よい」ものか?
2 学習のパラドックスの根源としてのリテラシーとその矛盾
3 リテラシーと正しく付き合う方法──批判的・機能的識字
第3章 「学問」「学習」「学力」とコンピテンシー
1 リテラシーを生かす「学問」「学習」
2 「学問」の構造、「学力」、コンピテンシー
3 研究集会、自分史、キャリア教育──コンピテンスを育てるツール
第4章 生涯学習実践としてのキャリアデザイン実践
1 生涯学習・社会的教育実践とキャリアデザイン実践
2 いわゆる「生涯学習」「生涯教育」「社会教育」との関係
3 社会的教育学としての生涯学習学の苦闘と展望
4 キャリアデザイン実践=生涯教育実践+社会的教育実践の構造
III 生涯学習社会
第1章 生涯学習社会
1 伝統型生涯学習社会
2 伝統型の解体再編
3 現代型生涯学習社会の構築
第2章 生涯学習社会を支える制度と政策
1 法制度とその運用
2 学習権の承認と実質化
3 生涯学習政策の現状と今後
4 私たちの生涯学習政策
第3章 生涯学習における国際協力と東アジア・太平洋学習権共同体
1 生涯学習における国際協力と東アジア
2 アジアからのメッセージと東アジア共同体・アジア太平洋共同体
3 東アジア・太平洋学習権共同体
補論 大学におけるキャリアデザイン学の伝統と展開の可能性
1 法政大学キャリアデザイン学部開設と展開
2 法政大学の伝統とチャレンジ
3 キャリアデザインに関する教育・研究の広がりの可能性
4 キャリアデザイン学、キャリアデザイン研究の可能性
参考文献
あとがき