日本木工技術史の研究 〈オンデマンド版〉

A5判 / 540ページ / オンデマンド / 価格 16,500円 (消費税 1,500円) 
ISBN978-4-588-92050-9 C3021 [2011年05月 刊行]

内容紹介

縄文時代から明治期までのわが国の木製品と木工具を対象として、製作技法の観点から観察・測定・復元実験を行いつつそれらの技術的系統を実証的に解明する。

著訳者プロフィール

成田 寿一郎(ナリタ ジュイチロウ)

1921年秋田県能代市生まれ。東京高等工芸学校木材工芸科卒業。千葉大学工業短期大学部教授、千葉大学工学部教授を経て大同工業大学教授。工学博士。戦後より1978年まで木工機械による木材加工と木工場の生産管理技術を専攻。78年以降古代木材加工技法を専攻。著書:『木工刃物の研削技術』(日本木工新聞社)、『木工機械工作便覧』(理工学社)、『木工機械の沿革』(日本木工機械新聞社)、『樹と木』(日本木工新聞社)、『木工工芸用語辞典』(理工学社)、『木の匠』 (鹿島出版会)ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第I章 古代木工の概観
 一 人と道具
 二 材料の分類と考古遺物
 三 石器時代
 四 加工と技法
 五 文献にみる古代の生産
 六 工・巧・匠──材と木工
 七 日本古代の木工事情

第II章 縄文時代の木工
 一 縄文時代の樹木
 二 石器工具
 三 伐木・造材
 四 木製品の技法と工具

第III章 弥生時代の木工
 一 文献からみた木材・木工
 二 考古学上の木材・木工品
 三 土木・建築工事
 四 各種の木工製品

第IV章 日本古代における旋削技法
 一 旋削技法とは
 二 旋削技法の推移
 三 日本古代の旋削技法
 四 旋削技法の工学的条件
 五 なぜ日本では轆轤なのか
 六 弥生唐古高杯は轆轤挽きか否か

第V章 古墳時代の木工
 一 古墳時代の概況
 二 出土物からみた古墳の変遷
 三 史料にあらわれた鉄器と木工
 四 造船技術
 五 楼閣建築
 六 古墳出土の木工具
 七 木工品

第VI章 木材の種類と性質
 一 有用樹種とは
 二 木材の性質

第VII章 木材利用各論
 一 土木工事用材
 二 建築用材
 三 建築内装用材
 四 建具
 五 指物・家具
 六 広葉樹の利用

第VIII章 木工の諸職
 一 民具・民芸・伝統工芸
 二 木工諸職の流れ
 三 諸職の種類
 四 指物類
 五 彫物類
 六 刳物類
 七 挽物類
 八 剝ぎ板類・曲物類
 九 箍物類
 十 その他の諸職

 あとがき
 索引