叢書・ウニベルシタス 1095
神性と経験
ディンカ人の宗教
ISBN978-4-588-01095-8 C3339 [2019年07月 刊行]
ゴドフリー・リーンハート(リーンハート ゴドフリー)
(Ronald Godfrey Lienhardt)
1921年イギリスのヨークシャーに生まれる。はじめケンブリッジ大学で英文学を学ぶが、後に社会人類学に転ずる。1949年-1972年オックスフォード大学社会人類学研究所講師、1972年-1988年同教授(Reader)。南スーダンのディンカとアニュアで調査に従事。特にアフリカの神話や宗教、世界観に関する研究だけでなく、社会人類学の歴史についても令名を馳せた。オックスフォードアフリカ文芸叢書(The Oxford Library of African Literature)の編集委員も務めた。1993年に死去。著書には、本書の他に『社会人類学』(増田義郎・長島信弘訳、岩波書店)がある。
出口 顯(デグチ アキラ)
1957年島根県に生まれる。筑波大学卒業、東京都立大学大学院博士課程中退。1996年博士(文学)。島根大学教授。著書に『名前のアルケオロジー』 (紀伊國屋書店、1995年)、『レヴィ=ストロース斜め読み』青弓社、2003年)、『神話論理の思想 レヴィ=ストロースとその双子たち』 (みすず書房、2011年)、『レヴィ=ストロース まなざしの構造主義』 (河出ブックス、2012年)、『ほんとうの構造主義 言語・権力・主体』 (NHKブックス、2013年)、編著に『読解レヴィ=ストロース』 (青弓社、2011年)、共著に『新書アフリカ史 改訂新版』(宮本正興・松田素二編、講談社新書、2018年、「ナイル川流域世界」の章を執筆)などがある。
坂井 信三(サカイ シンゾウ)
1951年東京都生まれ。南山大学卒業。東京都立大学大学院博士課程満期退学。2001年博士(社会人類学)。南山大学教授。著書に『イスラームと商業の歴史人類学――西アフリカの交易と知識のネットワーク』(世界思想社、2003年)、論文に「口頭伝承から見たジャ――異教王権下のイスラーム都市の歴史と構造」(川田順造編『ニジェール川大湾曲部の自然と文化』東京大学出版会、1997年)、「北部ナイジェリアのムスリム・コミュニティーとイスラーム改革運動」(私市正年、貫井万里編『サハラ地域におけるイスラーム急進派の活動と資源紛争の研究――中東諸国とグローバルアクターとの相互関係の視座から』日本国際問題所、2015年)などがある。
佐々木 重洋(ササキ シゲヒロ)
1966年大阪市生まれ。京都大学大学院博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。名古屋大学教授。著書に『仮面パフォーマンスの人類学――アフリカ、豹の森の仮面文化と近代』(世界思想社、2000年)、共編著に『「物質性」の人類学――世界は物質の流れの中にある』(同成社、2017年)、共著に『現代アフリカの民族関係』(明石書店、2001年)、『アフリカのいまを知ろう』(岩波ジュニア新書、2008年)、『森棲みの社会誌――アフリカ熱帯林の人・自然・歴史II』(京都大学学術出版会、2010年)、『アフリカ学事典』(昭和堂、2014年)などがある。
※上記内容は本書刊行時のものです。はじめに
序論
第1部
第一章 天地の分かれ
第二章 神的なるものの唯一性と多数性(1)――自由神霊
第三章 神的なるものの唯一性と多数性(2)――クラン神霊
第四章 神性と経験
第2部
第五章 簎矠の長の神話
第六章 経験の操作――祈願と祈祷
第七章 経験の操作――象徴的行為
第八章 生きたままの埋葬
解説:ディンカとともに考える人類学(出口顯)
監訳者あとがき
書評掲載
「図書新聞」(2019年12月7日/梅屋潔氏・評)に紹介されました。