叢書・ウニベルシタス 1144
幸福の追求
ハリウッドの再婚喜劇

四六判 / 458ページ / 上製 / 価格 4,730円 (消費税 430円) 
ISBN978-4-588-01144-3 C1310 [2022年06月 刊行]

内容紹介

世界恐慌期から大戦期前後にかけてアメリカで撮られた7本の古典的映画──『レディ・イヴ』『或る夜の出来事』『赤ちゃん教育』『フィラデルフィア物語』『ヒズ・ガール・フライデー』『アダム氏とマダム』『新婚道中記』──がいずれも、新しい女性の創造に関わる、男女の再婚をめぐる喜劇だったのはなぜか? アメリカ哲学の伝統を担うカヴェルの徹底的思索が輝く映画論の名著、ついに邦訳。

著訳者プロフィール

スタンリー・カヴェル(カヴェル スタンリー)

(Stanley Cavell)
1926年、アメリカ・ジョージア州アトランタに生まれる。47年、カリフォルニア大学バークリー校で文学士号取得(音楽専攻)。61年、ハーヴァード大学で博士号取得(哲学専攻)。63年より同大学哲学部で教鞭をとる。96〜97年、アメリカ哲学会(東部支部)会長。97年よりハーヴァード大学哲学部名誉教授。2018年没。特定の「学派」に属さず、日常言語の哲学、文学と文芸批評、美学、政治学、映画とオペラ研究などで、哲学の境界と精神を広げ、生活・文化・教育が意味するもののヴィジョンを追究している。『センス・オブ・ウォールデン』『眼に映る世界』(法政大学出版局)、『哲学の〈声〉──デリダのオースティン批判論駁』『悲劇の構造──シェイクスピアと懐疑の哲学』『道徳的完成主義──エマソン・クリプキ・ロールズ』、共著『〈動物のいのち〉と哲学』(春秋社)の邦訳があるほか、主著にMust We Mean What We Say?(1969); The Claim of Reason: Wittgenstein, Skepticism, Morality, and Tragedy (1979); Little Did I Know: Excerpts from Memory (2010)など。

石原 陽一郎(イシハラ ヨウイチロウ)

1962年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、立教大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学(フランス文学専攻)。立教大学、共立女子大学ほか非常勤講師。編著に『映画批評のリテラシー』(フィルムアート社)、訳書にウィルソン編『孤高の騎士 クリント・イーストウッド』(フィルムアート社)、コフマン編『フロイト&ラカン事典』(共訳、弘文堂)、カヴェル『眼に映る世界』(法政大学出版局)、ドゥルーズ『シネマ2 時間イメージ』(共訳、法政大学出版局)ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 会話のための言葉

1 悪人とカモ 『レディ・イヴ』

2 侵犯としての知識 『或る夜の出来事』

3 コネティカットの豹 『赤ちゃん教育』

4 重要性の重要性 『フィラデルフィア物語』

5 幸福の偽造 『ヒズ・ガール・フライデー』

6 結婚の法廷 『アダム氏とマダム』

7 同じものと違うもの 『新婚道中記』

補遺 大学における映画

謝 辞
訳 注
訳者あとがき
索 引

(編集部より)
本書でカヴェルによって取り上げられている7本の映画作品は、DVD版だけでなく、以下のサイトなどでも閲覧可能です。

『レディ・イヴ』

『或る夜の出来事』

『赤ちゃん教育』

『フィラデルフィア物語』

『ヒズ・ガール・フライデー』

『アダム氏とマダム』

『新婚道中記』

関連書籍

『眼に映る世界〈新装版〉』
スタンリー・カヴェル:著
『映画と経験』
ミリアム・ブラトゥ・ハンセン:著