コルテス報告書簡

A5判 / 584ページ / 上製 / 価格 8,140円 (消費税 740円) 
ISBN978-4-588-37404-3 C0022 [2015年11月 刊行]

内容紹介

コロンブスの新世界到達より約三十年、わずかな兵を率いてメキシコに出発し、多くの先住民を味方につけて強大なアステカ帝国を打ち倒したスペインの冒険家が、戦いに次ぐ戦いの中でしたためた国王宛の書簡。宗教的理念を語りつつ現実主義的外交を駆使し、冷徹な軍人として陣頭に立ちながら占領後の植民計画を見据えた怪傑、中世と近代のはざまを駆け抜けたあまりにも多面的な「征服者」の虚実が明らかになる。

著訳者プロフィール

エルナン・コルテス(コルテス エルナン)

(Hernan Cortes)
1485年、スペインのメデリンで生まれる。サラマンカ大学でラテン語と法律を学んだ後、1504年、サント・ドミンゴへ渡航。キューバ征服に参加後、1519年、メキシコ探検に出発。1521年、首都テノチティトランを陥落させる。1522年、国王によりヌエバ・エスパニャの総督兼総司令官に任命されるが、実権は派遣された王室の高官が握る。1540年、スペインに帰国。1547年、失意のうちに死去(享年62歳)。1566年、遺言により遺骨をヌエバ・エスパニャに移送、現在メキシコ市のヘスス・ナサレノ教会に眠る。

伊藤 昌輝(イトウ マサテル)

1941年生まれ。大阪外国語大学イスパニア語学科中退。外務省入省、マイアミ・リオデジャネイロ総領事、ホンジュラス・ベネズエラ大使を歴任。のち一橋大学大学院客員教授、清泉女子大非常勤講師を務める。現在、ラテンアメリカ協会副会長、日本ベネズエラ協会会長。『スペイン語で奏でる方丈記』(大盛堂書房、2015)の他、「閑吟集」(アルゼンチン)、「梁塵秘抄」(ベネズエラ)、「芭蕉紀行文集」(アルゼンチン)のスペイン語訳がある。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第一書簡

第二書簡

第三書簡

第四書簡

第五書簡

 訳者解説
 年表
 参考文献
 索引

書評掲載

「週刊 読書人」(2016年3月18日号/伊高浩昭氏・評)にて紹介されました。

「図書新聞」(2016年4月2日号/椎名浩氏・評)にて紹介されました。