叢書・ウニベルシタス 920
引き裂かれた西洋

四六判 / 306ページ / 上製 / 価格 3,740円 (消費税 340円) 
ISBN978-4-588-00920-4 C1310 [2009年07月 刊行]

内容紹介

2001年9月11日の同時多発テロ直後、および2003年3月のイラク攻撃以降に発表されたインタビュー、評論、声明等を収録。ブッシュ政権による覇権的一国行動主義を厳しく批判し、その対抗軸たるべきEU諸国に連帯を呼びかけるとともに、カントの永久平和論の構想と現代国際政治史を手がかりに、古典的国際法がコスモポリタン的憲法秩序へと移行するための理論的・歴史的条件を分析する。〔思想・現代政治〕

著訳者プロフィール

J.ハーバーマス(ハーバーマス ユルゲン)

1929年ドイツのデュッセルドルフに生まれる。ゲッティンゲン、チューリヒ、ボンの各大学でドイツ文学、心理学、社会学、哲学を修め、56年フランクフルト社会研究所のアドルノの助手となり、フランクフルト学派第二世代としての歩みを始める。61年『公共性の構造転換』で教授資格を取得し、ハイデルベルク大学教授となる。64年フランクフルト大学教授、71年マックス・プランク研究所所長を歴任、82年以降はフランクフルト大学に戻り、ホルクハイマー記念講座教授を務め、現在はフランクフルト大学名誉教授。60年代末のガダマーらとの解釈学論争、ルーマンとの社会システム論争、さらに『コミュニケーション的行為の理論』をはじめとする精力的な仕事、86年の歴史家論争以降の多方面にわたる社会的・政治的発言を通じて、ドイツ思想界をリードし、国際的にも大きな影響を与えてきた。2004年11月「京都賞」(思想・芸術部門)受賞のために来日。

※上記内容は本書刊行時のものです。

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