叢書・ウニベルシタス 962
社会構造とゼマンティク 2
ISBN978-4-588-00962-4 C3336 [2013年07月 刊行]
N.ルーマン(ルーマン ニクラス)
(Niklas Luhmann)
1927年ドイツのリューネブルクに生まれる。1968-1993年ビーレフェルト大学社会学部教授。1970年代初頭にはハーバーマスとの論争により名を高め、80年代以降「オートポイエーシス」概念を軸とし、ドイツ・ロマン派の知的遺産やポスト構造主義なども視野に収めつつ、新たな社会システム理論の構築を試みた。1990年前後よりこの理論を用いて現代社会を形成する諸機能システムの分析を試み、その対象は経済、法、政治、宗教、科学、芸術、教育、社会運動、家族などにまで及んだ。1998年没。『宗教論』『近代の観察』『社会の法』『社会の芸術』『社会の社会』『社会の科学』『社会構造とゼマンティク』(以上、法政大学出版局)など邦訳多数。
馬場 靖雄(ババ ヤスオ)
1957年、新潟県生まれ。1988年、京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、大東文化大学経済学部教授。著書:『ルーマンの社会理論』(勁草書房、2001年)、『反=理論のアクチュアリティー』(編著、ナカニシヤ出版、2001年)、『社会学のアリーナへ』(共著、東信堂、2007年)ほか。翻訳:N. ルーマン『近代の観察』(法政大学出版局、2003年)、『社会の芸術』(同、2004年)ほか。
赤堀 三郎(アカホリ サブロウ)
1971年、宮城県生まれ。2003年、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。現在、東京女子大学現代教養学部准教授。論文:「危機の中の社会学理論」(『現代社会学理論研究』第6号、2012年)、「社会学的システム理論における自己記述という構想」(『社会・経済システム』第31号、2011年)ほか。翻訳:N. ルーマン『社会の社会』(共訳、法政大学出版局、2009年)ほか。
毛利 康俊(モウリ ヤストシ)
1962年、大分県生まれ、1996年、京都大学大学院法学研究科博士後期課程基礎法学専攻修了。現在、西南学院大学法学部教授。論文:「法的実践と理性の社会的条件──N. ルーマンの法的議論理論批判を契機に(1)(2・完)」(『法学論叢』第143巻第3号、1998年6月;第144巻第6号、1999年3月)、「リスク社会における科学評価のための法制度設計をめぐって──ルーマン派システム論アプローチの新展開とその周辺」(『西南学院大学法学論集』第38巻第3・4号、2006年2月)、「法的コミュニケーション──ルーマン派システム論から見た現代分析法理学」(平野仁彦・亀本洋・川濱昇編『現代法の変容』有斐閣、2013年)ほか。
山名 淳(ヤマナ ジュン)
1963年生まれ。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期単位取得退学。博士(教育学)。現在、京都大学大学院教育学研究科准教授。主著:『「もじゃぺー」に〈しつけ〉を学ぶ』(東京学芸大学出版会、2012年)、『教育人間論のルーマン』(田中智志との共編著、勁草書房、2004年)、『システムとしての教育を探る』(共著、勁草書房、2011年)ほか。
※上記内容は本書刊行時のものです。第一章 全体社会の理論の視座から見た自己言及と目的論
第二章 主観的法(=権利)
──近代社会にとっての法意識の組み替えについて
第三章 教育科学における理論交替
──汎愛主義から新人文主義へ
第四章 社会秩序はいかにして可能となるか
訳者あとがき