叢書・ウニベルシタス 1008
規則の力
ウィトゲンシュタインと必然性の発明
ISBN978-4-588-01008-8 C1310 [2014年04月 刊行]
ジャック・ブーヴレス(ブーヴレス,J.)
(Jacques Bouveresse)
1940年生まれ。エコール・ノルマル・シュペリユール卒。パリ第Ⅰ大学教授などを経て、1995年にコレージュ・ド・フランス教授に就任。2010年に退官し、現在は同名誉教授。ウィトゲンシュタインや、ムージルやクラウスなどの研究で知られると同時に、フランス現代思想に対する厳しい批判でも知られる。邦訳された著書に、『哲学の自食症候群』、『合理性とシニシズム──現代理性批判の迷宮』(以上、法政大学出版局)、『アナロジーの罠──フランス現代思想批判』(新書館)、『ウィトゲンシュタインからフロイトへ──哲学・神話・疑似科学』、『言うことと、なにも言わないこと──非論理性・不可能性・ナンセンス』(以上、国文社)がある。
中川 大(ナカガワ ハジメ)
1961年生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。北海道大学文学部助手などを経て、現在、北海道教育大学教授。専攻・哲学。著書に、『ウィトゲンシュタインの知88』(共著、新書館、1999年)、『分析哲学の誕生』(共著、勁草書房、2008年)。訳書に、ヒラリー・パトナム『理性・真理・歴史──内在的実在論の展開』(共訳、法政大学出版局,2012年〔新装版〕)、飯田隆編『リーディングス 数学の哲学──ゲーデル以後』(共訳、勁草書房、1995年)、論文に、「色彩空間と排中律──中期ウィトゲンシュタインにおける反直観主義哲学の構想」(『北海道大學文學部紀要』41巻2号、1992年)など。
村上 友一(ムラカミ ユウイチ)
1969年生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。札幌学院大学非常勤講師などを経て、現在、カフェ・パンジ販売担当。専攻・倫理学。著書に、坂井昭宏・柏葉武秀編『現代倫理学』(共著、ナカニシヤ出版、2007年)、川端繁之編『哲学的諸問題への誘い』(共著、梓出版、2006年)、論文に、「行為者性と道徳的責任──フィッシャーとラヴィツァの責任論」(日本倫理学会編『倫理学年報』第59集、2010年)、「応対的態度の系譜学──ストローソン・ダーウォル・ウィリアムズ」(北海道哲学会『哲学年報』第57号、2011年)など。
※上記内容は本書刊行時のものです。序文
第1章 文法の自律性と規則の恣意性
第2章 「意味体」という発想に対する批判
第3章 規則はなにと「一致する」のか?
第4章 ほんものの必然性は規約による偶然の産物なのか
第5章 概念論と実在論
第6章 数学的命題に内容はあるか
第7章 トートロジー、数学的命題、構文規則
第8章 アプリオリな命題は言語的規約なのか
第9章 必然性の「経験」としての計算と証明
第10章 算術、想像力、事実
第11章 必然的真理の歴史性の問題、認知主義、規約主義
結論
訳者あとがき
ウィトゲンシュタイン著作索引
事項索引
人名索引
書評掲載
「図書新聞」(2014年9月20日号/中村昇氏・評)に紹介されました。
J.ブーヴレス著/岡部英男・本郷均訳『合理性とシニシズム』
飯田隆編『ウィトゲンシュタイン読本』
鈴木俊洋著『数学の現象学』