叢書・ウニベルシタス 1131
哲学の25年
体系的な再構成

四六判 / 654ページ / 上製 / 価格 6,160円 (消費税 560円) 
ISBN978-4-588-01131-3 C1310 [2021年09月 刊行]

内容紹介

1781年から1806年までのわずか25年の間に、哲学の歴史を独自に開始し、かつ終焉させる何かが起こった。ドイツ観念論と呼ばれる思考が発見し遂行した哲学的理念の展開を、スピノザやゲーテをはじめとする数多くの先人・同時代人との対話や論争過程をつぶさに追い、徹底して内在的に跡づけたスリリングな書。現代に至る人間的思考を規定する条件と限界、そしてそれを超えるためのヒントがここにある。

著訳者プロフィール

エッカート・フェルスター(フェルスター エッカート)

(Eckart Förster)
1952年ドイツに生まれる。フランクフルトで哲学を学び、1982年オックスフォード大学で博士号を取得。ハーヴァード大学、スタンフォード大学、ミュンヘン大学、ジョンズ・ホプキンス大学等で教職を歴任。ベルリン・フンボルト大学名誉教授。カントならびにドイツ観念論、ゲーテの自然科学思想、ヘルダーリンなどに関する多数の著述で知られ、カント『オプス・ポストゥムム』英訳者としても著名。本書『哲学の25年』によって2017年、クーノ・フィッシャー賞を受賞。著書にKant’s Final Synthesis: An Essay on the Opus Postumum(Harvard University Press, 2002)、Reflexionen des Geistes: in Philosophie und Kunst(Verlag am Goetheanum, 2021)等がある。

三重野 清顕(ミエノ キヨアキ)

【第8、9章】
1977年生。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。東洋大学文学部教授。論文:「カテゴリーとは何であるか、いかにして導出されるのか」(『ヘーゲル哲学研究』第26号)、訳書:『ヘーゲル全集第10巻1 『論理学』客観的論理学:存在論』(共訳、知泉書館)ほか。

佐々木 雄大(ササキ ユウタ)

【第1、2、3、13、14章】
1978年生。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。日本女子大学人間社会学部講師。著書:『バタイユ──エコノミーと贈与』(講談社、近刊)、『現代哲学の名著』(共著、中公新書)、論文:「バタイユにおける聖と俗の対立の問題」(『倫理学年報』第67巻)ほか。

池松 辰男(イケマツ タツオ)

【プロローグ、第6、7章】
1988年生。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。島根大学教育学部講師。著書:『ヘーゲル「主観的精神の哲学」』(晃洋書房)、『ラカン『精神分析の四基本概念』解説』(共著、せりか書房)、訳書:ガブリエル/ジジェク『神話・狂気・哄笑』(共訳、堀之内出版)ほか。

岡崎 秀二郎(オカザキ シュウジロウ)

【第4、5、10、11章】
1986年生。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学、修士(文学)。論文:「ヘーゲルの二つの無限判断という思想──判断の無意味さに関する一考察」(日本哲学会編『哲学』第70号)、訳書:『ヘーゲル全集第10巻1 『論理学』客観的論理学:存在論』(共訳、知泉書館)ほか。

岩田 健佑(イワタ ケンスケ)

【第12章、エピローグ】
1991年生。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。修士(社会学)。論文:「ヘーゲルの長編小説論──想像力による性格の描写」(『ヘーゲル哲学研究』第24号)、「内面化される運命──ヘーゲル『精神現象学』における悲劇と喜劇」(『上智大学哲学論集』第47号)ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次



プロローグ 哲学の一つの始まり

第一部 「カントは帰結を与えたが……」

第1章 カントの 「思考様式の変革」

第2章 批判と道徳

第3章 AからBへ

第4章 人はいかにしてスピノザ主義者になるのか

第5章 一から三が生じる

第6章 「批判の仕事」──完?

第7章 批判の仕事──未完

第二部 「……なお前提が欠けている」

第8章 フィヒテの 「思考様式の完全なる革命」

第9章 道徳と批判

第10章 精神即自然?

第11章 直観的悟性の方法論

第12章 哲学は歴史を有するのか

第13章 ヘーゲルの「発見の旅」──未完

第14章 ヘーゲルの「発見の旅」──完

エピローグ 哲学の一つの終わり

訳者解説
文献一覧
人名・事項索引

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