スタンリー・カヴェル(カヴェル スタンリー)
(Stanley Cavell)
1926年、アメリカ・ジョージア州アトランタに生まれる。47年、カリフォルニア大学バークリー校で文学士号取得(音楽専攻)。61年、ハーヴァード大学で博士号取得(哲学専攻)。63年より同大学哲学部で教鞭をとる。96〜97年、アメリカ哲学会(東部支部)会長。97年よりハーヴァード大学哲学部名誉教授。2018年没。特定の「学派」に属さず、日常言語の哲学、文学と文芸批評、美学、政治学、映画とオペラ研究などで、哲学の境界と精神を広げ、生活・文化・教育が意味するもののヴィジョンを追究している。『センス・オブ・ウォールデン』『眼に映る世界』(法政大学出版局)、『哲学の〈声〉──デリダのオースティン批判論駁』『悲劇の構造──シェイクスピアと懐疑の哲学』『道徳的完成主義──エマソン・クリプキ・ロールズ』、共著『〈動物のいのち〉と哲学』(春秋社)の邦訳があるほか、主著にMust We Mean What We Say?(1969); The Claim of Reason: Wittgenstein, Skepticism, Morality, and Tragedy (1979); Little Did I Know: Excerpts from Memory (2010)など。
石原 陽一郎(イシハラ ヨウイチロウ)
1962年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、立教大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学(フランス文学専攻)。立教大学、共立女子大学ほか非常勤講師。編著に『映画批評のリテラシー』(フィルムアート社)、訳書にウィルソン編『孤高の騎士 クリント・イーストウッド』(フィルムアート社)、コフマン編『フロイト&ラカン事典』(共訳、弘文堂)、カヴェル『眼に映る世界』(法政大学出版局)、ドゥルーズ『シネマ2 時間イメージ』(共訳、法政大学出版局)ほか。
※上記内容は本書刊行時のものです。1 悪人とカモ 『レディ・イヴ』
2 侵犯としての知識 『或る夜の出来事』
3 コネティカットの豹 『赤ちゃん教育』
4 重要性の重要性 『フィラデルフィア物語』
5 幸福の偽造 『ヒズ・ガール・フライデー』
6 結婚の法廷 『アダム氏とマダム』
7 同じものと違うもの 『新婚道中記』
補遺 大学における映画
謝 辞
訳 注
訳者あとがき
索 引
本書でカヴェルによって取り上げられている7本の映画作品は、DVD版だけでなく、以下のサイトなどでも閲覧可能です。
『レディ・イヴ』
『或る夜の出来事』
『赤ちゃん教育』
『フィラデルフィア物語』
『ヒズ・ガール・フライデー』
『アダム氏とマダム』
『新婚道中記』
書評掲載
「図書新聞」(2022年10月15日号/木原圭翔氏・評)に紹介されました。
「キネマ旬報」(2022年10月下旬号、2022年10月15日発行/高崎俊夫氏・評)に紹介されました。