叢書・ウニベルシタス 169
カバラとその象徴的表現 〈新装版〉
ISBN978-4-588-09944-1 C1310 [2011年09月 刊行]
G.ショーレム(ショーレム ゲルショム)
1897-1982年。ベルリン生まれのイスラエルのユダヤ学者。ドイツの大学で数学・物理学・哲学を学ぶ。シオニズム青年運動のグループに加わりパレスチナへの道を志向。1923年以降はエルサレムに移住。1933-65年エルサレムのヘブライ大学のユダヤ神秘主義及びカバラー学の教授。この分野の世界的権威。1958年ユダヤ研究にたいする「イスラエル賞」をはじめ、68-74年イスラエル科学人文学アカデミー会長、75年以降西ベルリン芸術アカデミー会員等、数々の顕彰に輝いた。生涯ユダヤ精神の精髄を説きつづけ、ドイツ・ユダヤ人史への厳しい批判と姿勢を堅持、彼の最大の思想的親友ヴァルター・ベンヤミンは「唯一の真のユダヤ精神の体現者」と評した。本書のほかに、『ユダヤ神秘主義』『ベンヤミン-ショーレム往復書簡』『ベルリンからエルサレムへ』『サバタイ・ツヴィ伝』などが邦訳(法政大学出版局刊)されている。
小岸 昭(コギシ アキラ)
1937年生まれ。ドイツ文学専攻。京都大学名誉教授。著書:『スペインを追われたユダヤ人』、『世俗宗教としてのナチズム』、『マラーノの系譜』、『隠れユダヤ教徒と隠れキリシタン』ほか。訳書:『ゲーテ全集13;「文学論」』、ブロッホ『群衆の心理』(共訳)、ヨベル『スピノザ 異端の系譜』(共訳)ほか。
岡部 仁(オカベ ヒトシ)
1947年生まれ。東京都立大学院修士課程修了。ドイツ文学専攻。元東京都立大学教授。2003年11月死去。訳書:マイヤー『同時代人ベンヤミン』、ボルツ/レイイェン『ベンヤミンの現在』、ショーレム『ベルリンからエルサレムへ』、コメレル『カルデロンの芸術』、ミュラー『魔術』、ブェールケ『未来を失った社会』、デュル『夢の時』(共訳)、ダヴィッド編『カフカ=コロキウム』(共訳)、アウエルバッハ『世界文学の文献学』(共訳)、ポングラチュ/ザントナー『夢の王国』(共訳)、ブルーメンベルク『難破船』(共訳)ほか。
※上記内容は本書刊行時のものです。第一章 宗教的権威と神秘主義
第二章 ユダヤ教神秘主義における『トーラー』の意味
第三章 カバラと神話
第四章 カバラ儀礼における伝統と新しき創造
第五章 ゴーレムの表象
原注
訳者あとがき
索引