サルトルのプリズム
二十世紀フランス文学・思想論

四六判 / 398ページ / 並製 / 定価:3,500円 + 税 
ISBN978-4-588-13029-8 C1010 [2019年12月 刊行]

内容紹介

膨大な著作や画期的な論争によって、二十世紀フランスを代表する哲学者・知識人となったサルトル。世界大戦がもたらした実存の虚無に想像力で立ち向かった作家は、同時代人との友情・競合関係を通じていかにその特異な思想と文体を創造しえたのか。サルトル研究の第一人者が、伝記や自伝、イメージ論や文体論、同性愛などのテーマに着目し、一つの時代を多面的に浮き彫りにする。

著訳者プロフィール

澤田 直(サワダ ナオ)

1959年東京生。立教大学文学部教授。パリ第1大学博士課程修了(哲学博士)。フランス語圏文学・現代思想。著書に『〈呼びかけ〉の経験──サルトルのモラル論』(人文書院)、『ジャン=リュック・ナンシー』(白水社)、編著に『サルトル読本』(法政大学出版局)、『異貌のパリ1919‒1939──シュルレアリスム、黒人芸術、大衆文化』(水声社)、訳書にサルトル『真理と実存』『言葉』(以上、人文書院)、同『自由への道』全6巻(共訳、岩波文庫)、ベルナール=アンリ・レヴィ『サルトルの世紀』(共訳、藤原書店、第41回日本翻訳出版文化賞)、フィリップ・フォレスト『さりながら』(白水社、第15回日仏翻訳文学賞)、フェルナンド・ペソア『新編不穏の書、断章』(平凡社ライブラリー)ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに
略号表・参考文献

第Ⅰ部 同時代を生きること

第1章 世代の問題を出発点として

第2章 他者の現象学──プルーストを読むサルトルとレヴィナス

第3章 両大戦間期パリ──ロシア系哲学者たち、九鬼周造とサルトル

第4章 シュルレアリスムとエグゾティスム──ブルトンとサルトル

第5章 神秘主義をめぐって──バタイユとサルトル

第6章 人間と歴史をめぐって──レヴィ=ストロースとサルトル

第7章 いかにして共に生きるか──サルトルとバルト

第8章 集団、主体性、共同体──六八年五月とサルトル、ドゥルーズ=ガタリ、ブランショ

第9章 詩人ポンジュを読む二人の哲学者──デリダとサルトル

第Ⅱ部 サルトルの提起する問い

第10章 イメージ論とは何か──不在の写真をめぐって

第11章 文学と哲学の草稿研究──『カルネ』を中心に

第12章 同性愛とヒューマニズム──実存主義のジェンダー論

第13章 作家・哲学者にとってスタイルとは──文体論をめぐって

第14章 自伝というトポス

初出一覧
あとがき
人名索引

書評掲載

「日本経済新聞」(2020年2月8日付)に紹介されました。

「ふらんす」(2020年3月号/鈴木道彦氏・評)に紹介されました。

「読書人」(2020年3月13日号/赤阪辰太郎氏・評)に紹介されました。

関連書籍

『サルトル読本』
澤田 直:編