哲学的思索を社会問題の探求に適用し、生命倫理や特殊教育に関する発言をおこなってきた哲学者による、先駆的かつ古典的な想像力概念の概説書。ヒュームおよびカントを起点に、ロマン主義を通ってウィトゲンシュタイン、サルトル、ライルへと、想像力論の系譜をたどる。同時に、人間の自由を可能にし、良い人生に欠かすことのできない想像力の育成こそが教育の最重要課題と位置づける、刺激的な一冊。
メアリー・ウォーノック(ウォーノック メアリー)
(Mary Warnock)
実存主義の研究などで知られるイギリスの哲学者・倫理学者で、社会的な問題を哲学的に考察した著作が多数ある。「ウォーノック・リポート」として知られる Special Educational Needs, 1978、委員長を務めた「人間の受精と発生学に関する委員会」の報告書(1985年)など、イギリス政府によって委託された特殊教育や生命倫理に関する研究・報告で特に有名。ケンブリッジ大学ガートン・カレッジの代表も務めた。2018年にダン・デイヴィッド賞受賞。
髙屋 景一(タカヤ ケイイチ)
サイモン・フレーザー大学教育学研究科博士課程修了(Ph.D.)。現在、國學院大學文学部教授。専門は教育哲学、教育思想史、カリキュラム論。著書、論文に、Jerome Bruner: Developing a Sense of the Possible, Springer, 2013、「デューイの哲学における想像力概念の役割──芸術的・宗教的・教育的経験の核としての想像力」 『日本デューイ学会紀要』50号、21–31頁、2009年。
※上記内容は本書刊行時のものです。はじめに
日本語版への前書き
訳語についての覚え書き
凡例
第一章 想像力と知覚 ヒュームとカント
第二章 想像力と芸術 ヒューム、カント、シェリング
第三章 コールリッジとワーズワースの理論と実践 想像力と心的イメージ
第四章 心的イメージとは何か 現象学、サルトル、ウィトゲンシュタイン
第五章 結論 想像力と教育
訳者解説
引用文献
索引
日本語版への前書き
訳語についての覚え書き
凡例
第一章 想像力と知覚 ヒュームとカント
第二章 想像力と芸術 ヒューム、カント、シェリング
第三章 コールリッジとワーズワースの理論と実践 想像力と心的イメージ
第四章 心的イメージとは何か 現象学、サルトル、ウィトゲンシュタイン
第五章 結論 想像力と教育
訳者解説
引用文献
索引