叢書・ウニベルシタス 326
ベンヤミン - ショーレム往復書簡〈新装版〉

四六判 / 440ページ / 上製 / 価格 4,950円 (消費税 450円) 
ISBN978-4-588-14087-7 C1310 [2025年05月 刊行]

内容紹介

刻々と情勢が悪化するヨーロッパとパレスティナで、知人や友人の消息やその周辺を伝えあい、互いの仕事についても率直に意見を交わす。暗雲たちこめる時代の苛酷な状況下でも自由に思考し書き続けた現代批評の俊英とユダヤ神秘思想研究の碩学の意志が豊潤な言葉に刻み込まれる。128通の手紙に克明に綴られた1930年代の精神史的証言。

著訳者プロフィール

ゲルショム・ショーレム(ショーレム ゲルショム)

ゲルショム・ショーレム(Gershom Scholem)
1897年ベルリンのユダヤ系の家庭に生まれる。ユダヤ宗教史を専攻。ユダヤ神秘主義(カバラ)研究の創始者でもあり,その第一人者。シオニストとして1923年にエルサレムに移住。ヘブライ大学教授,イスラエル科学・人間性アカデミー会長などを歴任。1982年,エルサレムで死去。著書に『サバティ・ツヴィ伝』,『ユダヤ神秘主義』,『カバラとその象徴的表現』など。ベンヤミンとはベルリン時代からの親友で,『わが友ベンヤミン』の著書があり,ベンヤミンの『書簡集』をアドルノと編集している。

山本 尤(ヤマモト ユウ)

山本 尤(ヤマモト ユウ)
1930–2015年。京都府立医科大学名誉教授。専攻:ドイツ現代文学,思想史。著書に,『ナチズムと文学』(中公新書),『近代とドイツ精神』(未知谷),翻訳書に,キーゼル編『ユンガー=シュミット往復書簡』,ザフランスキー『ニーチェ』,『ハイデガー』,ボルツ『カオスとシミュレーション』,『仮象小史』,ブルーメンブルク『世界の読解可能性』(共訳),(以上,法政大学出版局)などがある。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序言〔ゲルショム・ショーレム〕

ヴァルター・ベンヤミンからの手紙

往復書簡

文通が終わって

訳者あとがき
書簡一覧
人名索引