老女たちからの聞書を経糸に，厖大な遺品・資料を緯糸に，母から娘へと幾代にも伝えられた手づくりの木綿文化を掘り起し，日本近代の木綿の盛衰を綴る。増補新版。

はじめに

第一章　木綿小史
　　一　木綿以前のこと
　　二　木綿の流入
　　三　藍染めの発達
　　四　縞の由来
　　五　木綿絣の完成

第二章　木綿の文化
　　一　粋な縞柄
　　二　絣文様
　　三　草木染め
　　四　絞りと糊染め
　　五　裂織りと刺子

第三章　織物と女性
　　一　機の織り出した知恵の言葉
　　二　織物と女たち
　　三　絣の現状
　　四　木綿雑感
　　五　木綿への郷愁

第四章　織機と織物の技術
　　一　木綿機と附属用具
　　二　木綿織の工程

第五章　木綿余話
　　一　村の女たち
　　二　拡大家族の中で
　　三　女の自立
　　四　木綿再考
　　五　織物秘話
　　六　鳥取県における伝統的紡績具

主要参考文献
付　　表
あとがき
第２版へのあとがき