アーカイブ(文書館・公文書館)概念の変遷と発展を明らかにするとともに、アーキビストの職務と倫理、現代イタリアのアーカイブ行政と文書館の活動内容について幅広く概説する。電子化の急速な進展がもたらした革新と最新のプロジェクトを紹介しつつ、デジタル文書の問題点をも指摘した本書は、イタリアと同じく厖大な歴史的文書を扱う日本の文書行政関係者にも必携のハンドブックである。
マリア・バルバラ・ベルティーニ(ベルティーニ,M.B.)
(Maria Barbara Bertini)
1997年より国立ミラノ文書館館長および付属古文書学校の校長を務め、公務の傍ら活発な執筆活動を展開している。本書のほか、Prevenire meglio che curare(『事後対応より事前予防の勧め』2002年)、La conservazione dei Beni archivistici e librari(『アーカイブ・図書財の保存』2005年)」などの著書がある。
湯上 良(ユガミ リョウ)
東京外国語大学トルコ語科卒業、(株)日本電気勤務の後、2002年度よりヴェネツィア大学史学科に入学、2005年度イタリア政府奨学金留学生、2006年度Laurea取得、18世紀ヴェネツィア本土領の関税制度と社会に関する2009年度L. Specialistica卒業論文にて110 e lode獲得、現在Scuola dottorale del Veneto奨学金給付生(Scuola superiore di Studi storici, geografici e antropologici, 27 ciclo)。
序
第一章 アーカイブという概念
1 記憶の保存
2 アーカイブの定義
3 アーカイブの特徴
4 アーカイブズの法的要件
5 書類のライフサイクル
要 約
第二章 イタリアのアーカイブ行政・組織
1 多種のアーカイブズ
2 イタリアのアーカイブ行政
3 教会関連アーカイブズ
4 ヨーロッパ連合のアーカイブズ
5 いわゆる「新史料」について
要 約
第三章 アーカイブの運営
1 アーカイブの形成
2 非現用文書と長期保存選別
3 史資料
要 約
第四章 運 用
1 アーカイブすなわち長期保存用スペース
2 閲覧と閲覧許可
3 専門意見──アーキビストの役割と教育
4 価値評価
要 約
第五章 情報化とアーカイブズ
1 はじめに
2 国際情勢
3 ヨーロッパの情勢
4 イタリアの状況
5 問題点と展望
要 約
付録
1 「アーキビストの倫理に関する国際規定」
2 二〇〇三年六月三〇日暫定措置令第一九六号
訳者あとがき
関連法規 巻末
参考文献 巻末
第一章 アーカイブという概念
1 記憶の保存
2 アーカイブの定義
3 アーカイブの特徴
4 アーカイブズの法的要件
5 書類のライフサイクル
要 約
第二章 イタリアのアーカイブ行政・組織
1 多種のアーカイブズ
2 イタリアのアーカイブ行政
3 教会関連アーカイブズ
4 ヨーロッパ連合のアーカイブズ
5 いわゆる「新史料」について
要 約
第三章 アーカイブの運営
1 アーカイブの形成
2 非現用文書と長期保存選別
3 史資料
要 約
第四章 運 用
1 アーカイブすなわち長期保存用スペース
2 閲覧と閲覧許可
3 専門意見──アーキビストの役割と教育
4 価値評価
要 約
第五章 情報化とアーカイブズ
1 はじめに
2 国際情勢
3 ヨーロッパの情勢
4 イタリアの状況
5 問題点と展望
要 約
付録
1 「アーキビストの倫理に関する国際規定」
2 二〇〇三年六月三〇日暫定措置令第一九六号
訳者あとがき
関連法規 巻末
参考文献 巻末