紀元前15世紀、彗星が地球に大接近して太陽は停止し、海水は山と盛り上がった。さらに前8世紀には、彗星に軌道を乱された火星の接近により、さらなる宇宙大災変が起こる。旧約聖書をはじめとする、世界各地に伝わる神話・伝説・古記録などを渉猟してその事実(!?)を大胆に論証し、欧米に大論争を巻き起こした問題の書。
I.ヴェリコフスキー(ヴェリコフスキー イマヌエル)
(Immanuel Velikovsky)
1895年ロシアに生まれる。イギリスに渡ってエディンバラで自然科学を学んだ後ロシアに帰り、法律・経済・歴史を学び、雑誌Scripta Universitatisを創刊(これは世界のユダヤ人学者をまとめるのに大いに役立ち、エルサレム大学創立のきっかけとなった)。その後、パレスチナで医者を開業し、チューリッヒとウィーンで精神分析学を研究。1938年アメリカに渡り『衝突する宇宙』、『混沌時代』など、古代史に関する未解決の問題に取り組む。1979年没。
鈴木 敬信(スズキ ケイシン)
1905年生まれ。東京大学理学部天文学科卒業。理学博士。科学博物館天文部主任。海軍水路部員、東京学芸大学名誉教授等を歴任。1993年1月に死去。
主な著書に『星の話』(筑摩書房)、『日食計算論』(恒星社)など、主な訳書に『神秘な宇宙』(岩波新書)、『混沌時代』『宇宙の本質』『天文学の最前線』『暗黒星雲』『宇宙と人間』(以上、法政大学出版局)などがある。
改版への序
再刊のことば
本書をはじめて読む人のために
序
プロローグ
第一章 果てしなき宇宙にて/天空の調和/惑星体系の起原/彗星の起原
第二章 惑星地球/氷河時代/マンモス/氷河時代と人間の昔/世界年代/太陽年代
第一部 金星
第一章 とうてい信じられぬ話/大洋の彼方にては
第二章 五二年前/赤い世界/石の雹/ナフタ/くらやみ/地震う/十三という数
第三章 暴風/潮汐/空における戦い/ティフォン彗星/火花/つぶれたる空
第四章 沸きたつ地と海/シナイ山/神の自現/堯帝
第五章 東と西/地球の極の逆転/世界の方位は動いた/時刻と季節の変化
第六章 死の影/アンブロジア/乳と蜜の川/エリコ
第七章 空中にかかる石/フェートン/アトランティス/デウカリオンとオギゲスの洪水
第八章 五二年の周期/五〇年節/金星の誕生/燃ゆる星/四惑星の体系/惑星の一つは彗星だ/彗星「金星」
第九章 パラス・アテネ/ゼウスとアテネ/暁の明星の崇拝/聖なる牛/バアル・ゼヴヴ/インディアンの伝説にあらわれた金星
第一〇章 金星の会合周期/金星、不規則に動く/金星、暁の明星となる
第二部 火星
第一章 アモス/西暦前七四八年という年/イザイア/アーギヴの暴君たち/再びイザイアについて/註解者マイモニデスとスピノザ
第二章 西暦前六八八年という年/天から降った火/三月二三日/火星の崇拝/火星、地球をその軸点より外す
第三章 何が金星と火星の軌道をずらしたか/イリアドはいつできたか/フイチロポヒトリ/タオ/ユッダ/ブンダイズ/切り落されたルキファ
第四章 剣の神/フェンリス狼/剣の時、狼の時/シノドス/防壁の襲撃者
第五章 マースの軍馬/恐ろしきもの/惑星から来たサンプル/大天使/西暦前七世紀ユダヤにおける惑星崇拝
第六章 集団健忘症/口碑/人々の心の中にある「先在的観念」について/空のページェント/事件の主観的解釈と、その確実性
第七章 根こそぎにされた両極/寺院とオベリスク/日時計/水時計/半球は南方に旅する
第八章 三六〇日の年/乱された暦月/一〇箇月の年/暦法改正
第九章 月とその凹孔/火星/火星の大気/火星の熱平衡/金星のガス/金星の熱平衡/終り
エピローグ 多くの問題に当面して
訳者注
参考文献
索引
再刊のことば
本書をはじめて読む人のために
序
プロローグ
第一章 果てしなき宇宙にて/天空の調和/惑星体系の起原/彗星の起原
第二章 惑星地球/氷河時代/マンモス/氷河時代と人間の昔/世界年代/太陽年代
第一部 金星
第一章 とうてい信じられぬ話/大洋の彼方にては
第二章 五二年前/赤い世界/石の雹/ナフタ/くらやみ/地震う/十三という数
第三章 暴風/潮汐/空における戦い/ティフォン彗星/火花/つぶれたる空
第四章 沸きたつ地と海/シナイ山/神の自現/堯帝
第五章 東と西/地球の極の逆転/世界の方位は動いた/時刻と季節の変化
第六章 死の影/アンブロジア/乳と蜜の川/エリコ
第七章 空中にかかる石/フェートン/アトランティス/デウカリオンとオギゲスの洪水
第八章 五二年の周期/五〇年節/金星の誕生/燃ゆる星/四惑星の体系/惑星の一つは彗星だ/彗星「金星」
第九章 パラス・アテネ/ゼウスとアテネ/暁の明星の崇拝/聖なる牛/バアル・ゼヴヴ/インディアンの伝説にあらわれた金星
第一〇章 金星の会合周期/金星、不規則に動く/金星、暁の明星となる
第二部 火星
第一章 アモス/西暦前七四八年という年/イザイア/アーギヴの暴君たち/再びイザイアについて/註解者マイモニデスとスピノザ
第二章 西暦前六八八年という年/天から降った火/三月二三日/火星の崇拝/火星、地球をその軸点より外す
第三章 何が金星と火星の軌道をずらしたか/イリアドはいつできたか/フイチロポヒトリ/タオ/ユッダ/ブンダイズ/切り落されたルキファ
第四章 剣の神/フェンリス狼/剣の時、狼の時/シノドス/防壁の襲撃者
第五章 マースの軍馬/恐ろしきもの/惑星から来たサンプル/大天使/西暦前七世紀ユダヤにおける惑星崇拝
第六章 集団健忘症/口碑/人々の心の中にある「先在的観念」について/空のページェント/事件の主観的解釈と、その確実性
第七章 根こそぎにされた両極/寺院とオベリスク/日時計/水時計/半球は南方に旅する
第八章 三六〇日の年/乱された暦月/一〇箇月の年/暦法改正
第九章 月とその凹孔/火星/火星の大気/火星の熱平衡/金星のガス/金星の熱平衡/終り
エピローグ 多くの問題に当面して
訳者注
参考文献
索引