てんでんこな言葉遊び、饒舌きわまる文字もじり、けれど真剣この上なく、無限の繰り言が日本語の原郷を、東アジアの無意識をあぶり出す。ジョイスと柳田、モンテーニュと易経が哀野のユートピアに出会い、死者の言葉を結んでは開き、継いでは重ね、天地のコトワリをめぐらせる。日本語の幽霊的宿命がエコーする室井文学の未完の遺作、易占トリックで最高に文学的な寓話、空前絶後な試み(エセー)の物語。
室井 光広(ムロイ ミツヒロ)
室井 光広 1955年1月、福島県南会津生まれ。早稲田大学政治経済学部中退、慶應義塾大学文学部哲学科卒業。88年、ボルヘス論「零の力」で群像新人文学賞受賞。94年、「おどるでく」で第111回芥川賞受賞。2012年、文芸雑誌「てんでんこ」を創刊し第12号まで刊行。19年9月、死去。著作として小説に『猫又拾遺』『そして考』『あとは野となれ』、評論に『零の力』『縄文の記憶』『キルケゴールとアンデルセン』『カフカ入門』『ドン・キホーテ讃歌』『プルースト逍遥』『柳田国男の話』『わらしべ集』『詩記列伝序説』『多和田葉子ノート』などがある。
※上記内容は本書刊行時のものです。一の巻
《甲子》むちゃくちゃティーパーティー
《乙丑》夜明けの晩に
《丙寅》上下を脱ぐ
《丁卯》キンセンにふれる
《戊辰》蝕言
《己巳》ある蜥蜴の探究
《庚午》断片プロレタリアート
《辛未》うしろを強くするということ
《壬申》三寸オペラ
《癸酉》一巻の終り
《甲戌》二の舞
《乙亥》衣衣
二の巻
《丙子》おらおらでてんでんこにいぐも
《丁丑》若菜
《戊寅》手習い
《己卯》野分
《庚辰》追風用意
《辛巳》総角
《壬午》三寸
《癸未》夕顔
《甲申》ゴドーとバッコ
《乙酉》千不当万不当
《丙戌》ムカゴランド
《丁亥》アイノカゼ
三の巻
《戊子》後人追和
《己丑》復水、盆に返る
《庚寅》[思わずうつってしまう……]
《辛卯》口裏合わせ
《壬辰》幻
《癸巳》雲隠れ
《甲午》ヤドリギ
《乙未》橋姫
《丙申》苦手
《丁酉》ニガデ
《戊戌》ウタカタ
《己亥》心ゆくもの
後記
編集協力 川口好美
装丁 髙林昭太
《甲子》むちゃくちゃティーパーティー
《乙丑》夜明けの晩に
《丙寅》上下を脱ぐ
《丁卯》キンセンにふれる
《戊辰》蝕言
《己巳》ある蜥蜴の探究
《庚午》断片プロレタリアート
《辛未》うしろを強くするということ
《壬申》三寸オペラ
《癸酉》一巻の終り
《甲戌》二の舞
《乙亥》衣衣
二の巻
《丙子》おらおらでてんでんこにいぐも
《丁丑》若菜
《戊寅》手習い
《己卯》野分
《庚辰》追風用意
《辛巳》総角
《壬午》三寸
《癸未》夕顔
《甲申》ゴドーとバッコ
《乙酉》千不当万不当
《丙戌》ムカゴランド
《丁亥》アイノカゼ
三の巻
《戊子》後人追和
《己丑》復水、盆に返る
《庚寅》[思わずうつってしまう……]
《辛卯》口裏合わせ
《壬辰》幻
《癸巳》雲隠れ
《甲午》ヤドリギ
《乙未》橋姫
《丙申》苦手
《丁酉》ニガデ
《戊戌》ウタカタ
《己亥》心ゆくもの
後記
編集協力 川口好美
装丁 髙林昭太
本書のより詳細な情報には、以下のサイトでアクセスできます
https://camp-fire.jp/projects/view/686514
https://camp-fire.jp/projects/view/686514
書評掲載
「日本経済新聞」(2023年11月18日付/井口時男氏・評)に紹介されました。
「週刊読書人」(2023年12月15日号、二〇二三年の収穫!!/藤田直哉氏・評)に紹介されました。
「三田文学」(No.156、2024年02月01日発行/田中和生氏・評)に紹介されました。
「週刊読書人」(2024年02月16日号/中村三春氏・評)に紹介されました。
「グローカル天理」(2024年04月号/金子昭氏・評)に紹介されました。