ルソーをはじめ従来の政治理論家は、女性は社会秩序を破壊するので危険と考え、排除しつづけた。本書は、世界的に著名な政治学者が、これをフェミニズムの視点から批判的に再検討したものである。女性の政治参加が進まず、政治学でフェミニズムを語ることがまだ一般的ではない現在、必読の文献となるだろう。日本語版への序文所収。
キャロル・ペイトマン(ペイトマン,C.)
(Carole Pateman, 1940- )
英国サセックス生まれ。1971年ブライアン・バリーの指導の下オックスフォード大学で哲学博士号を取得。シドニー大学所属中に複数の大学・研究機関の客員教授等をつとめ,1990年カリフォルニア大学ロスアンジェルス校の政治学教授に就任。現在,同大学の特別名誉教授。
世界的に高名な政治理論家であり,日本ではこれまで『参加と民主主義理論』(寄本勝美訳,早稲田大学出版局,1977年)が翻訳されている。
山田 竜作(ヤマダ リュウサク)
1967年福島県生まれ。創価大学国際教養学部教授(政治理論)。
主な業績:『大衆社会とデモクラシー──大衆・階級・市民』風行社,2004年,Democracy and Mass Society: A Japanese Debate, 学術出版会,2006年,『シティズンシップ論の射程』(共編)日本経済評論社,2010年,『語る──熟議/対話の政治学』(共著)風行社,2010年,『新しい政治主体像を求めて──市民社会・ナショナリズム・グローバリズム』(共著)法政大学出版局,2014年ほか。
序章
第1章 「秩序を乱す女たち」:女性、愛、正義感覚
第2章 兄弟愛的な社会契約
第3章 政治的義務の正当化
第4章 女性と同意
第5章 昇華と実体化:ロック、ウォーリン、政治的なるもののリベラル・デモクラシー的概念
第6章 公/私の二元論に対するフェミニズムの批判
第7章 『市民文化』:ひとつの哲学的批判
第8章 家父長的な福祉国家
第9章 フェミニズムとデモクラシー
訳者あとがき
第1章 「秩序を乱す女たち」:女性、愛、正義感覚
第2章 兄弟愛的な社会契約
第3章 政治的義務の正当化
第4章 女性と同意
第5章 昇華と実体化:ロック、ウォーリン、政治的なるもののリベラル・デモクラシー的概念
第6章 公/私の二元論に対するフェミニズムの批判
第7章 『市民文化』:ひとつの哲学的批判
第8章 家父長的な福祉国家
第9章 フェミニズムとデモクラシー
訳者あとがき
書評掲載
「出版ニュース」(2014年9月上旬号)に紹介されました。
「図書新聞」(2014年11月8日号/岡野八代氏・評)に紹介されました。
月刊「みすず」(2015年1・2月合併号、読書アンケート特集/岡野八代氏・評)に紹介されました。
月刊「みすず」(2015年1・2月合併号、読書アンケート特集/牟田和恵氏・評)に紹介されました。
W.ブラウン著/向山恭一訳『寛容の帝国』
W.キムリッカ著/岡﨑晴輝監訳『土着語の政治』
W.キムリッカ著/岡﨑晴輝監訳『土着語の政治』