都市をめぐり氾濫するナラティヴのなかに、人文知に基づく都市社会学を切りひらく論集。第Ⅱ巻では、無限に脱中心化される記号の連関としての「空間」に対し、確かな内実をともなった豊穣な「場所」を取り戻すための社会的・文化的試みが紹介され、市場論理と交換価値に支配された「開かれた空間」をくぐりぬける多層的ネットワークに基づいた「場所」が都市の新たな可能性として示される(全2巻)。
吉原 直樹(ヨシハラ ナオキ)
1948年生まれ。東北大学名誉教授、大妻女子大学社会情報学部教授。社会学。著書に『「原発さまの町」からの脱却──大熊町から考えるコミュニティの未来』(岩波書店、2013年)、監訳書にJ.アーリ『グローバルな複雑性』(法政大学出版局、2014年)ほか。
堀田 泉(ホッタ イズミ)
1949年生まれ。近畿大学総合社会学部教授。社会学理論。著書に『モダニティにおける都市と市民』(御茶の水書房、2002年)、編著書に『21世紀社会の視軸と描像』(御茶の水書房、2004年)ほか。
※上記内容は本書刊行時のものです。序 空間から場所へ(堀田 泉)
第I部 場所の位相
第一章 景観の場所、場所の景観(武田篤志)
第二章 脱場所化と再場所化(大友康博)
第三章 創発する場所(伊藤嘉高)
第II部 都市空間の基層
第四章 都市民俗の水脈(高橋 泉)
第五章 コミュニティとボランタリー・アソシエーションの間(森 照代)
第六章 地域コミュニティの「現在」──ジャカルタのカンポンの事例(齊藤綾美)
第七章 ローカル鉄道の「空間」と「場所」(古平 浩)
第八章 ローカル・イニシアティヴの方向性(前山総一郎)
編者あとがき
索引
第I部 場所の位相
第一章 景観の場所、場所の景観(武田篤志)
第二章 脱場所化と再場所化(大友康博)
第三章 創発する場所(伊藤嘉高)
第II部 都市空間の基層
第四章 都市民俗の水脈(高橋 泉)
第五章 コミュニティとボランタリー・アソシエーションの間(森 照代)
第六章 地域コミュニティの「現在」──ジャカルタのカンポンの事例(齊藤綾美)
第七章 ローカル鉄道の「空間」と「場所」(古平 浩)
第八章 ローカル・イニシアティヴの方向性(前山総一郎)
編者あとがき
索引