物理学者ヴァイツゼカーは、パルメニデス、プラトン、アリストテレスから、コペルニクス、ガリレイ、デカルト、ライプニッツ、カント、ゲーテらの思想を遡及し瞑想し、アインシュタイン、ボーア、ディラック、ハイゼンベルクら同時代の物理学者たちと対話・交流しつつその研究と人間像について語り、自然と人間の統一、諸科学の統一を哲学的に探究した。自然の統一科学に向かって。
C.F.v.ヴァイツゼカー(ヴァイツゼカー カール フリードリヒ フォン)
(Carl Friedrich von Weizsacker)
1912年ドイツ・キール市に生まれる。ベルリン、ゲッティンゲン、ライプツィヒ各大学で数学、物理学、天文学を学び、1933年ハイゼンベルクのもとで学位取得、1936年教授資格取得、同年カイザー・ヴィルヘルム物理学研究所(のちのマックス・プランク物理学研究所)研究員。シュトラースブルク、ゲッティンゲン両大学でも理論物理学を講じた後、1957-69年ハンブルク大学哲学正教授、1970-80年「科学=技術世界の生存条件研究のためのマックス・プランク研究所」(シュターンベルク)所長、その間ミュンヘン大学哲学教授を兼任。74年、89年、92年の3回にわたって来日している。2007年シュターンベルク・ゾェッキングで死去。著書に、『原子核』(1937)、『自然の歴史』(48)、『科学の射程』(64/90)、『自然の統一』(71)、『世界政治への問い』(76)、『人間的なるものの庭』(77)、『物理学の構築』(85)、『意識の変遷』(88)、『時と知』(92)など。
山辺 建(ヤマベ ケン)
1936年長野県上田市に生まれる。上智大学文学部卒。ミュンヘン大学カトリック神学部終了。上智大学文学・神学修士、ミュンヘン大学Dr.theol.京都産業大学名誉教授。訳書に、本書著者の『人間的なるものの庭』(法政大学出版局)、R.グァルディーニ『祈るとは……』(エンデルレ書店)、F.スアレス『フランシスコ・スアレス「法律についての、そして立法者たる神についての論究」』(『中世思想原典集成20 近世のスコラ学』平凡社、所収)など。
※上記内容は本書刊行時のものです。 凡例
緒論 自然の統一―物理学の統一
パルメニデス
プラトン
アリストテレス
コペルニクス―ケプラー―ガリレイ
ガリレオ・ガリレイ
ルネ・デカルト
ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ
デカルト―ニュートン―ライプニッツ―カント
イマヌエル・カント
ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ
ロベルト・マイヤー
アルベルト・アインシュタイン
ニールス・ボーア
ポール・アドリエン・モーリス・ディラック
ボーアとハイゼンベルク。一九三二年のある思い出
ヴェルナー・ハイゼンベルク
ハイゼンベルク、物理学者にして哲学者
現代物理学の哲学的解釈
原注
訳者あとがき
初出一覧
人名索引
緒論 自然の統一―物理学の統一
パルメニデス
プラトン
アリストテレス
コペルニクス―ケプラー―ガリレイ
ガリレオ・ガリレイ
ルネ・デカルト
ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ
デカルト―ニュートン―ライプニッツ―カント
イマヌエル・カント
ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ
ロベルト・マイヤー
アルベルト・アインシュタイン
ニールス・ボーア
ポール・アドリエン・モーリス・ディラック
ボーアとハイゼンベルク。一九三二年のある思い出
ヴェルナー・ハイゼンベルク
ハイゼンベルク、物理学者にして哲学者
現代物理学の哲学的解釈
原注
訳者あとがき
初出一覧
人名索引