竹富島誌 〈オンデマンド版〉
民話・民俗篇

四六判 / 362ページ / 並製 / 価格 6,600円 (消費税 600円) 
ISBN978-4-588-92071-4 C1021 [2013年04月 刊行]

内容紹介

現代の語部ともいうべき著者が、半世紀余にわたり記録し続けたこの島の民俗資料を集成。本篇は民話・伝説、風習・年中行事、さらに幻の神歌=神口・願い口を収録。

著訳者プロフィール

上勢頭 亨(ウエセド トオル)

明治43年竹富島に生まれる。昭和11年浄土真宗八重山本願寺藤井法師に師事、以後仏道修養に励む。昭和24年浄土真宗本願寺派竹富詰所長に任命され、昭和32年には喜宝院を創設。
一方、昭和17年沖縄社において養蚕講習を受け、昭和25年まで竹富養蚕副組長として養蚕事業に、昭和29年から33年までは八重山保健所竹富詰所長として保健衛生に尽力した。なお少年時代から蒐集してきた琉球、日本、中国の美術工芸品を陳列した蒐集館は広く知られている。1984年没。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 上勢頭さんと竹富島 (外間守善)
 『竹富島誌』発刊を祝す (山城善三)
 自序 (上勢頭 亨)

第一章 民話・伝説
 竹富と言う名称の由来/幼児の工夫した新型造船の話
 ニーラン神の話
 豊見親城と豊見親井戸の伝説
 …ほか

第二章 風習・年中行事
第一節 風習
 出産
 結婚
 葬儀
 墓制
第二節 年中行事
 正月元旦
 年日
 正月四日/正月七日
 …ほか
第三節 貫屋の建築の儀式
 日取り/伐り出し材の下調べ
 山入りの願い/木を伐り出しに出発する当日/…ほか

第三章 神口・願い口
第一節 神口
 神殿底入りの神口
 波座間御嶽願い口
 仲筋御嶽願い口
 …ほか
第二節 願い口
 年頭願い
 火の神願い/地上御願い
 年日願い
 …ほか
第三節 願い口の対句表現
 祭りに関する対句/供物に関する対句
 穀類に関する対句/建築に関する対句
 …ほか

第四章 呪文・俚諺・気象占い・謎々遊び・俗信・民間療法
第一節 呪文
 お産の呪文/後産の呪文/はれものの呪文
 毒虫にさされた時の呪文/鼠の呪文
 …ほか
第二節 俚諺
第三節 気象占い
 初戊の雲と吉凶/雲の名前と天気/風の音と雷による占い
 …ほか
第四節 謎々遊び
第五節 俗信
 カラス/夜カラス/鶏
 猫/牛/馬/フクロウ/野鳥/ヒバリ/毒蛇
 …ほか
第六節 民間療法
 高熱、頭痛等の病気/毒蛇の毒返し/魚の中毒
 歯痛/やけど/腎臓病/切傷
 …ほか
第五章 言語
 人体方言名
 人倫方言名
 天文地理方言名
 …ほか