叢書・ウニベルシタス 1101
フューチャビリティー
不能の時代と可能性の地平
フランコ・ベラルディ(ビフォ):著, 杉村 昌昭:訳
四六判 / 348ページ / 上製 / 価格 3,960円 (消費税 360円)
ISBN978-4-588-01101-6 C1310 [2019年08月 刊行]
ISBN978-4-588-01101-6 C1310 [2019年08月 刊行]
民主主義の夢が潰えたインポテンツ(不能)の時代をわれわれは生き抜くことができるのか。自動化された記号資本主義に抗するためにわれわれに何ができるのか。われわれに自由を与える潜在力と、われわれを秩序へと従属させる顕在力=権力とのせめぎあいのなかで、われわれは未来の可能性を主体的に選択し、自ら変化することができるのか。絶望の世界を反転させるアクティビスト“ビフォ”による哲学的提言。
フランコ・ベラルディ(ビフォ)(ベラルディ ビフォ フランコ)
(Franco “Bifo” Berardi)
1949年、イタリア生まれ。思想家、メディア・アクティビスト。ボローニャ大学で哲学を学び、雑誌『ア/トラヴェルソ』を創刊、自由ラジオ『ラディオ・アリチェ』を開局するなど、ネグリらとともにイタリア・アウトノミア運動を先導する。1977年、政治的弾圧によりフランスへ逃れガタリらと交流し、のち渡米。インターネットをはじめとする新たなメディアを用いたネットワークの構築にとりくみ、活動の領域を広げた。日本語訳に『プレカリアートの詩』(河出書房新社)、『NO FUTURE』(洛北出版)、『大量殺人の“ダークヒーロー”』(作品社)がある。
杉村 昌昭(スギムラ マサアキ)
1945年生まれ。龍谷大学名誉教授。フランス文学・現代思想専攻。著書に『資本主義と横断性』(インパクト出版会)、『分裂共生論』(人文書院)、訳書にアザン『パリ大全』(以文社)、テヴォー『アール・ブリュット』(人文書院)、ベラルディ(ビフォ)『大量殺人の“ダークヒーロー”』、アリエズ/ラッツァラート『戦争と資本』(共訳)(以上、作品社)、ガタリ『分子革命』、『精神分析と横断性』(共訳)、『精神と記号』、ドゥルーズ/ガタリ『政治と精神分析』、ジェノスコ『フェリックス・ガタリ』(以上、法政大学出版局)などがある。
※上記内容は本書刊行時のものです。日本語版への序文
序 論
可能性
潜在力
顕在力
内在的傾向とパラダイム
統計的自動装置──書き込みと事前書き込み
先行性──還元戦略としての決定論
社会的─精神的葛藤と可能性の地平
第一部 潜在力
第一章 不能(インポテンツ)の時代
悪魔払いの失敗
書くことと波乗りすること
民主主義は戻ってこない
想像力
人間文明の悲劇
不感症ゲーム
倫理、接続、個体化
第二章 ヒューマニズム、女性蔑視、後期近代思想
潜在力と自由としてのヒューマニズム
運 動
反動的思想の哲学的起源
“われ思う(イッヒ・デンケ)”の身体
君主、運命、力量
技術、減退する男性的力、反動的ノスタルジー
ドストエフスキー
肉体の起源と悲しみ
ウエルベックの目を通した世界
服従とヨーロッパの欝状態
服従とコンピューターの力
ヒューマニズムとテクノロジー
第三章 欲望のダークサイド
老化、美学、政治
フランシスコのメッセージ
第二部 顕在力
第四章 オートメーションとテロル
活性的変化
大衆の融解
サッチャーとボードリヤール
未来はアメリカにあるか?
ウェストファリア体制の衰退
蟻の神経学と人間の進化
破裂する自己
第五章 死の資本主義
グローバル内戦?
戦争の私企業化(民営化)
グローバル労働構成──情報貯蔵庫の内と外
究極のビジネス
テロルの事業
出口はあるか?
ブラックアース
第六章 貨幣コードとオートメーション
言語とお金
抽象化とオートメーション
ルールの記入
第三部 可能性
第七章 難問
オートメーション
難 問
不安定労働時代における労働の拒否
フェイク・カンパニー
第八章 迷信
コモンセンス
不調和
習慣、迷信、賃金労働
われわれは労働アンドロイドを恐れるべきか?
賃 金
第九章 もつれを解きほぐす
形態形成
ゲシュタルトともつれ
第十章 一般知性(ジェネラル・インテレクト)の簡略な歴史
ヘーゲルの絶対知
労働としての/労働からの解放としての知識
一般知性(ジェネラル・インテレクト)という概念についての覚え書き
心の病
労働のオートメーション化と知識
知識の新自由主義的征服
第十一章 一般知性(ジェネラル・インテレクト)のダイナミズム
フィロ・ファーンズワース
キャラクター
第十二章 発明
もはや働かないこと
発明とパラダイム
ハッカーとデザイナー
結語 想像もつかないこと
トラウマ
不可避的なこと
解 釈
コンピューター化できないこと
矛盾と主体としてのグローバルシリコンバレー
原 註
訳者あとがき
人名索引
序 論
可能性
潜在力
顕在力
内在的傾向とパラダイム
統計的自動装置──書き込みと事前書き込み
先行性──還元戦略としての決定論
社会的─精神的葛藤と可能性の地平
第一部 潜在力
第一章 不能(インポテンツ)の時代
悪魔払いの失敗
書くことと波乗りすること
民主主義は戻ってこない
想像力
人間文明の悲劇
不感症ゲーム
倫理、接続、個体化
第二章 ヒューマニズム、女性蔑視、後期近代思想
潜在力と自由としてのヒューマニズム
運 動
反動的思想の哲学的起源
“われ思う(イッヒ・デンケ)”の身体
君主、運命、力量
技術、減退する男性的力、反動的ノスタルジー
ドストエフスキー
肉体の起源と悲しみ
ウエルベックの目を通した世界
服従とヨーロッパの欝状態
服従とコンピューターの力
ヒューマニズムとテクノロジー
第三章 欲望のダークサイド
老化、美学、政治
フランシスコのメッセージ
第二部 顕在力
第四章 オートメーションとテロル
活性的変化
大衆の融解
サッチャーとボードリヤール
未来はアメリカにあるか?
ウェストファリア体制の衰退
蟻の神経学と人間の進化
破裂する自己
第五章 死の資本主義
グローバル内戦?
戦争の私企業化(民営化)
グローバル労働構成──情報貯蔵庫の内と外
究極のビジネス
テロルの事業
出口はあるか?
ブラックアース
第六章 貨幣コードとオートメーション
言語とお金
抽象化とオートメーション
ルールの記入
第三部 可能性
第七章 難問
オートメーション
難 問
不安定労働時代における労働の拒否
フェイク・カンパニー
第八章 迷信
コモンセンス
不調和
習慣、迷信、賃金労働
われわれは労働アンドロイドを恐れるべきか?
賃 金
第九章 もつれを解きほぐす
形態形成
ゲシュタルトともつれ
第十章 一般知性(ジェネラル・インテレクト)の簡略な歴史
ヘーゲルの絶対知
労働としての/労働からの解放としての知識
一般知性(ジェネラル・インテレクト)という概念についての覚え書き
心の病
労働のオートメーション化と知識
知識の新自由主義的征服
第十一章 一般知性(ジェネラル・インテレクト)のダイナミズム
フィロ・ファーンズワース
キャラクター
第十二章 発明
もはや働かないこと
発明とパラダイム
ハッカーとデザイナー
結語 想像もつかないこと
トラウマ
不可避的なこと
解 釈
コンピューター化できないこと
矛盾と主体としてのグローバルシリコンバレー
原 註
訳者あとがき
人名索引