叢書・ウニベルシタス 1080
フェリックス・ガタリ
危機の世紀を予見した思想家
ISBN978-4-588-01080-4 C1310 [2018年06月 刊行]
ギャリー・ジェノスコ(ジェノスコ ギャリー)
(Gary Genosko)
1959年生まれ。ヨーク大学(カナダ)にて博士号取得。オンタリオ工科大学教授。社会思想、政治思想専攻。著書にCritical Semiotics: Theory, from Information to Affect (2016), When Technocultures Collide: Innovation from Below and the Struggle for Autonomy (2013), The Party without Bosses: Lessons on Anti-Capitalism from Félix Guattari and Luís Inácio ‘Lula’ da Silva (2003), Félix Guattari: An Aberrant Introduction (2002) ほか、編著にMachinic Eros: Writings on Japan (2015), The Deleuze and Guattari Dictionary (2013), Deleuze and Guattari: Critical Assessments, 3 vols (2001), The Guattari Reader (1996) などがある。
杉村 昌昭(スギムラ マサアキ)
1945年生まれ。龍谷大学名誉教授。フランス文学・現代思想専攻。著書に『資本主義と横断性』(インパクト出版会)、『分裂共生論』(人文書院)、訳書にアザン『パリ大全』(以文社)、テヴォー『アール・ブリュット』(人文書院)、ベラルディ(ビフォ)『大量殺人の “ダークヒーロー”』(作品社)、ガタリ『分子革命』『精神分析と横断性』(共訳)『精神と記号』、ドゥルーズ/ガタリ『政治と精神分析』(以上、法政大学出版局)などがある。
松田 正貴(マツダ マサタカ)
1974年生まれ。大阪電気通信大学講師。20世紀イギリス文学専攻。編書に『ダダイストの睡眠』(高橋新吉著、共和国)、訳書にバックラック『ニューメキシコのD・H・ロレンス』(彩流社)、ローズ『性の革命』(共訳、関西大学出版局)、ラッツァラート『記号と機械』(共訳、共和国)などがある。
※上記内容は本書刊行時のものです。本書のあらまし
なぜガタリを読むのか
各章について
第一章 若き活動家の形成
ユースホステル運動におけるフランスのアノマリー
制度を問うこと
学内印刷所
協同会議
状況の/における精神分析
時間割の機能
第二章 横断性と政治
横断性とは何か
横断性のツール
時刻表の問題
横断性のグローバル化
第三章 主観性、芸術、そしてエコゾフィー
非‐超越的エコロジーへの長い道のり
三つのエコロジー
三つのエコロジー的ヴィジョン
領域横断的エコロジー
第四章 非シニフィアンの記号論
物質的分子革命
プラスチックのカード、磁気ストライプ、技術的物質性(テクノマテリアリティ)
部分記号のダイアグラム性
かつては意味、これからはテクノ政治
第五章 情報の条里化
ディスクナンバー
内部植民地主義(エンドコロニアリスト)的暴力としての行政的利便性
脱コード化と再コード化の流れ
オーストラリアのアボリジニーに見られる無秩序な情報的服従
ゴージット
第六章 マイナーシネマ
マイナーなものを考えること
シネマをマイナー化すること
非シニフィアンのシネマ的部分記号
反精神医学のシネマ
第七章 情動と癲癇
粘着性
情動のタイプ
音と発作
癲癇の潜在的な力
癲癇的情動のこれから
結 び
原 注
訳 注
参考文献
参照メディア一覧
訳者解題 フェリックス・ガタリのシナリオ──本書をとおして『UIQの愛』を読む(松田正貴)
訳者あとがき(杉村昌昭)
索 引
書評掲載
「図書新聞」(2018年12月22日付/村澤真保呂氏・評)に紹介されました。