叢書・ウニベルシタス 1168
古くて新しい国
ユダヤ人国家の物語
ISBN978-4-588-01168-9 C1310 [2024年07月 刊行]
テオドール・ヘルツル(ヘルツル テオドール)
テオドール・ヘルツル(Theodor Herzl)
1860年5月2日ペスト(現ブダペスト)で生まれたオーストリアの作家、コラムニスト、ジャーナリスト、シオニズムの政治家。1894年『新自由新聞』パリ特派員としてドレフュス裁判を報道したことが契機となり、シオニストに転向。96年『ユダヤ人国家』を発表し、翌97年8月バーゼルで第1回国際シオニスト大会の開催を実現した。同年シオニズム機関誌『世界』を発行(1914年まで継続)し、1903年の第6回大会まで国際シオニスト機構総裁として大会を主導した。1904年7月3日ウィーン近郊エートラハのサナトリウムで病死。1948年5月14日イスラエル国家樹立が宣言された際、国家再興の祖とされ、49年、彼の遺体はウィーンからエルサレム近郊のヘルツル山の記念墓地に移された。主要作品に、戯曲『新しいゲットー』(1894、初演1898)、小説『古くて新しい国』(1902)、シオニズム運動を記録した『シオニズム日記 1895–1904』(没後刊行1922–23)のほか、戯曲、コラム、エッセー多数。
村山 雅人(ムラヤマ マサト)
村山 雅人(ムラヤマ マサト)
1946年生まれ。元國學院大學教授。専門領域は19世紀末・両大戦間のウィーン文学、ウィーン文化史、ウィーンのユダヤ人問題。著書:『反ユダヤ主義──世紀末ウィーンの政治と文化』(講談社)。訳書:『ドラゴン──反社会の怪獣』(青土社)、『世紀末』(共訳、平凡社)、『ドイツ十八世紀の文化と社会』(共訳、三修社)ほか。論文:「オーストリア文学のひとつのはじまり──ヨゼフィニスムスとパンフレット文学」、「ウィーンの「モデルネ」」、「世紀末ウィーン文化とその社会的背景」、「カール・クラウスとユダヤ人問題」、「テオドール・ヘルツル『ユダヤ人国家』成立の過程」、「政治的シオニズムの発生と展開」、「マルティン・ブーバーと文化的シオニズム」、「長編『自由への道』──アルトゥール・シュニッツラーとユダヤ人問題」、「シオニズムと同化ユダヤ人」ほか多数。
第2部 ハイファ、1923年
第3部 繁栄する国
第4部 過越祭
第5部 エルサレム
著者あとがき
訳者解説
書評掲載
「朝日新聞」(2024年08月24日付/福嶋亮大氏・評)に紹介されました
「週刊読書人」(2024年09月13日号/吉田朋正氏・評)に紹介されました