レンブラントがルネサンス美術との熾烈な格闘を通じて、いかに古典の伝統と深くかかわっていたかを200点におよぶ作品の詳細な解説によって具体的に説き明かす。数多くのテレビ美術番組を制作するなど、該博な知識と鋭い洞察力に裏づけられた幅広い啓蒙活動によって世界的に知られた芸術批評の大家による決定版的評論。
K.クラーク(クラーク ケネス)
(Kenneth Clark)
1903年生まれ。現代イギリスの美術史家。オックスフォード大学を卒業後、フィレンツェでベレンソンに師事し、イタリア美術を研究。1931–33年アシュモリアン博物館美術部長。34–45年ロンドン、ナショナル・ギャラリー館長。46–50年および61–62年オックスフォード大学教授。53–60年英国アーツ・カウンシル議長。54–57年独立テレビ協会(ITA)会長。69年ヨーク大学学長。同年一代貴族として男爵に叙せられる。1983年3月死去。本書のほか、『風景画論』、『ザ・ヌード』、『視覚の瞬間』、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』、『芸術と文明』など多数の邦訳がある。
尾崎 彰宏(オザキ アキヒロ)
1955年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士後期課程退学。現在、東北大学大学院文学研究科教授。美学・西洋美術史専攻。著書:『レンブラント、フェルメールの時代の女性たち』(小学館)、『レンブラントのコレクション』(三元社)、『レンブラント工房』(講談社選書メチエ)など。訳書:クリバンスキー、パノフスキー、ザクスル『土星とメランコリー』(共訳、晶文社)、ラルセン『風景画家レンブラント』(共訳、法政大学出版局)など。
芳野 明(ヨシノ アキラ)
1962年生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、京都嵯峨芸術大学教授。西洋美術史専攻。著書:『西洋美術への招待』(共著、東北大学出版会)。訳書:パオルッチ他『芸術の都 フィレンツェ大図鑑』(共訳、西村書店)、ベルテラ『ドナテッロ』(東京書籍)など。
※上記内容は本書刊行時のものです。 凡例
序文
一 反古典主義者レンブラント
二 レンブラントと盛期ルネサンス
三 レンブラントとモニュメンタルな美術の伝統
四 レンブラントとヴェネツィア派
五 レンブラントと一四〇〇年代(クワツトロチエント)の美術
原註
訳者あとがき
索引
文献抄
図版目次
〈付録〉一六五六年に作成されたレンブラントの財産目録
序文
一 反古典主義者レンブラント
二 レンブラントと盛期ルネサンス
三 レンブラントとモニュメンタルな美術の伝統
四 レンブラントとヴェネツィア派
五 レンブラントと一四〇〇年代(クワツトロチエント)の美術
原註
訳者あとがき
索引
文献抄
図版目次
〈付録〉一六五六年に作成されたレンブラントの財産目録