スピノザと動物たち

A5判変型 / 174ページ / 並製 / 価格 2,970円 (消費税 270円) 
ISBN978-4-588-15087-6 C1010 [2017年12月 刊行]

内容紹介

蜘蛛、馬、犬、獅子、ネズミ、そしてペガサスやセイレン……。テキストに登場する動物やキマイラたちの寓話と、たくさんの美しいイラストを通じて、スピノザ哲学の核心をみごとに解説する全30話の入門書! 無限の力である〈神=自然〉の外には何もないスピノザ的宇宙にあって、人間とはどんな生き物なのか? 迷える人びとに知的幸福をもたらしてくれる、哲学の不思議な動物園へようこそ。

著訳者プロフィール

アリエル・シュアミ(シュアミ アリエル)

(Ariel Suhamy)
高等師範学校卒(ノルマリアン)で、哲学教員資格者ならびに哲学博士。学位論文『スピノザにおける善のコミュニケーション』(ガルニエ)のほかに、共著で『スピノザ』(エリプス)、共同編集で『自由なマルチチュード、『国家論』の新しい読み方』(エディシヨン・アムステルダム)など、スピノザに関する数本のエッセーと論文の著者。

アリア・ダヴァル(ダヴァル アリア)

(Alia Daval)
ニース国立芸術高等学院卒。科学画家として長年先史研究所に勤務。2002年からマルチメディア集団セルヴォヴァルヴの一員。本書は初めての著作。

大津 真作(オオツ シンサク)

1945年大阪府生まれ。西欧社会思想史専攻。甲南大学名誉教授。著書:『異端思想の五〇〇年──グローバル思考への挑戦』(京都大学学術出版会)、『思考の自由とはなにか』(晃洋書房)、『倫理の大転換──スピノザ思想を梃子として』(行路社)、『啓蒙主義の辺境への旅』(世界思想社)、訳書:モラン『方法 1〜5』、ヴェントゥーリ『百科全書の起源』、ヴェーヌ『歴史をどう書くか』、モスコヴィッシ『自然の人間的歴史 上・下』、レーナル『両インド史』(以上、法政大学出版局)、ジャルダン『トクヴィル伝』(晶文社)、フュレ『フランス革命を考える』、バーク『フランス歴史学革命』(以上、岩波書店)、ランゲ『市民法理論』(京都大学学術出版会)、他。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第1話 蜘 蛛
第2話 二匹の犬
第3話 人間、ロバ、象
第4話 血のなかにいる虫
第5話 海の魚
第6話 天使とネズミ
第7話 翼のある馬の観念
第8話 キマイラ
第9話 驚 き
第10話 痕 跡
第11話 前 兆
第12話 奇 蹟
第13話 隣人の雌鶏
第14話 作者の考え
第15話 神の法
第16話 石の落下
第17話 ビュリダンのロバ
第18話 陶工の神
第19話 馬のリビドー
第20話 蜜蜂と鳩
第21話 獅 子
第22話 蛇
第23話 憂鬱な気分の人
第24話 家 畜
第25話 記憶喪失に陥った詩人
第26話 二匹の犬
第27話 子 供
第28話 社会的動物
第29話 セイレンたち
第30話 イソップのヤギ


文献抄
訳者あとがき

書評掲載

「出版ニュース」(2018年3月上旬号)にて紹介されました。

関連書籍

『セリーナへの手紙』
ジョン・トーランド:著