叢書・ウニベルシタス 1016
世界内政のニュース
ISBN978-4-588-01016-3 C1336 [2014年09月 刊行]
U.ベック(ベック ウルリッヒ)
(Ulrich Beck)
1944年生まれ。ミュンヘン大学で社会学、政治学、心理学、哲学を学ぶ。1979年から92年までミュンスター大学、バンベルク大学教授を歴任し、現在はミュンヘン大学社会学部教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの社会学教授およびパリの人間科学研究財団(FMSH)で教授を務めている。邦訳された主な著作に、『危険社会――新しい近代への道』(東廉・伊藤美登里訳)、『世界リスク社会』(山本啓訳、以上、法政大学出版局)、『世界リスク社会論――テロ、戦争、自然破壊』(島村賢一訳、ちくま学芸文庫)、『グローバル化の社会学─グローバリズムの誤謬・グローバル化への応答』(木前利秋・中村健吾訳、国文社)、『ナショナリズムの超克――グローバル時代の世界政治経済学』(島村賢一訳、NTT出版)、『〈私〉だけの神――平和と暴力のはざまにある宗教』(鈴木直訳、岩波書店)、『ユーロ消滅?――ドイツ化するヨーロッパへの警告』(島村賢一訳、岩波書店)などがある。
川端 健嗣(カワバタ ケンジ)
1980年、兵庫県神戸市生まれ。2002年、同志社大学経済学部卒業。2006年、東京大学大学院人文社会系研究科社会文化研究専攻社会学専門分野修士課程修了。修士(社会学)。2014年、東京大学大学院人文社会系研究科社会文化研究専攻社会学専門分野博士課程単位取得満期退学。現在、東京大学大学院人文社会系研究科Ph.D. candidate(社会学)、麗澤大学非常勤講師。専門は社会学、社会的不平等とリスクの研究、ドイツ社会学実証主義論争の学説史。業績に「自由と統制の個人化論――Ulrich Beck個人化論をめぐる論争と展開」(『ソシオロゴス』33、 2009)。
ステファン・メルテンス(メルテンス)
(Stephan Mertens)
1971年、ドイツ生まれ。1996年、オスナブリュック大学社会学部修士課程修了、修士(政治学)。1998年、国費留学生として来日。一橋大学大学院社会学研究科修士課程(修士)、博士後期課程単位満期修了。現在、獨協大学外国語学部ドイツ語学科兼任講師。専門領域は政治史。
はじめに(英語版)
I 世界内政のニュース
1 キノコと新たな資本主義の花盛り
2009年7月
2 原子力大型ジェット機にご搭乗の皆さまへ
──着陸用の滑走路のご質問はお控えください
2009年8月
3 この白昼堂々の不公正!
2009年9月
4 金銭による損害補償
2009年10月
5 不法滞在の世界市民
2009年11月
6 権力の手持ちのカードは世界中で切りなおされた
2009年12月
7 平和の実感と戦争の実行
2010年1月
8 社会的ダーウィニズムへの回帰か或いはいかなる大学を私達は目指すのか
2010年2月
9 ベルリンの壁のようにまた一つ壁が崩壊した
2010年3月
10 ドイツのユーロ ‐ ナショナリズム
2010年4月
11 飛行機のその先へ
2010年5月
12 草の根の世界内政
──世界にまたがる家族がどのように当たり前になるのか
2010年6月
13 エコロジーのバスティーユ襲撃
2010年7月
14 仏陀がいなければ私はキリスト教徒ではなかった
2010年8月
15 青虫の勘違い
──福島と原子力の終焉
2011年6月
16 憤慨せよ欧州の人々よ
──今こそ市民の欧州を創立せよ
2011年7月
17 権力はなくとも正統性がある
──金融危機におけるオキュパイ運動
2011年8月
18 協力するか、さもなくば破綻するか! EUの存続危機
2011年9月
II 最終的な諸考察
19 世界内政とは何を意味するのか
20 政治の出る幕はないと見なされている時代の五つの欺瞞
訳者あとがき
索引
書評掲載
「出版ニュース」(2014年11月上旬号)に紹介されました。
「朝日新聞」(2014年11月30日付/水無田気流氏・評)に紹介されました。