叢書・ウニベルシタス 1063
ベルクソニズム 〈新訳〉

四六判 / 180ページ / 上製 / 価格 2,310円 (消費税 210円) 
ISBN978-4-588-01063-7 C1310 [2017年07月 刊行]

内容紹介

哲学史家ドゥルーズの初期代表作。直観や持続、記憶の理論を精査し、差異と多様体の概念を創造することでその後のベルクソン解釈を完全に塗り替えるとともに、ドゥルーズ自身の哲学をも決定づけた古典。潜在性と現勢性とはいかなる関係にあり、持続の一元論とは何を意味するのか? 長く親しまれた『ベルクソンの哲学』(宇波彰氏訳)から40年以上を経て、近年の研究動向を取り入れた新訳刊行!

著訳者プロフィール

ジル・ドゥルーズ(ドゥルーズ ジル)

(Gilles Deleuze)
1925年生まれのフランスの哲学者。69年からパリ第八大学教授。哲学史を独自の仕方で読みかえるとともに、哲学本来のあり方を概念の創造に求め、構造主義以降の思想・芸術・文化に多大な影響を及ぼした。主な著書に、本書のほか『ニーチェと哲学』、『プルーストとシーニュ』、『スピノザと表現の問題』、『意味の論理学』、『差異と反復』、『感覚の論理』、『シネマ1・2』、『襞 ライプニッツとバロック』などがある。また精神分析家フェリックス・ガタリとの共著で『アンチ・オイディプス』、『カフカ』、『千のプラトー』、『哲学とは何か』を刊行。1995年死去。

檜垣 立哉(ヒガキ タツヤ)

1964年生。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。大阪大学人間科学研究科教授。哲学・現代思想。著書に『瞬間と永遠』(岩波書店)、『ヴィータ・テクニカ』(青土社)、『生と権力の哲学』(ちくま新書)、『日本哲学原論序説』(人文書院)、『賭博/偶然の哲学』(河出書房新社)ほか。

小林 卓也(コバヤシ タクヤ)

1981年生。大阪大学人間科学研究科博士後期課程単位取得退学。大阪大学人間科学研究科助教。論文に「ドゥルーズ『意味の論理学』におけるエピクロス派解釈について」(『フランス哲学・思想研究』第17号), “The Aesthetics of Nature in Deleuze’s Philosophy”(Philosophy Study, Vol. 3, No. 9) ほか。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第一章 方法としての直観

第二章 直接与件としての持続

第三章 潜在的共存としての記憶

第四章 持続は一なのか多なのか

第五章 分化の運動としてのエラン・ヴィタール

訳者解説
原 注

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