叢書・ウニベルシタス 1148
狂気・言語・文学

四六判 / 430ページ / 上製 / 価格 4,180円 (消費税 380円) 
ISBN978-4-588-01148-1 C1310 [2022年09月 刊行]

内容紹介

狂気、言語、文学は、長らくフーコーの思考の中心的な位置を占めていた。社会や文明における狂人の位置づけ、バロック演劇、アルトーやルーセルの作品に見られる狂気と言語の関係、文学と言語外的なもの、バルザックやフローベール、そして文学分析と構造主義。問いを絶えず組み立て直し、これらの主題系を照らし出す新たな光が、フーコーの思考の新たな射程と可能性を提示する。未刊の講演とテクスト。本邦初訳!

著訳者プロフィール

ミシェル・フーコー(フーコー ミシェル)

(Michel Foucault)
1926–1984年、フランスの哲学者。心理学に関する研究ののち、『狂気の歴史』(1961年)を刊行。西洋文明における〈知〉の存立条件を探る一連の「知の考古学」を企て、『言葉と物』(1966年)刊行に至る。1970年代以降、〈知〉と権力作用の絡み合いをめぐる系譜学的研究を行い、『監獄の誕生』(1975年)、『性の歴史』(1976年―)などを刊行。晩年は自己と主体性に関する新たな問題系の探求に向かうが、その未完の思考は『ミシェル・フーコー講義集成』などに垣間見ることができる。

阿部 崇(アベ タカシ)

1974年生まれ。専門領域はフランス現代思想、フランス文学。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得満期退学。パリ第10大学哲学学部博士課程(人文科学・哲学専攻)修了。Ph.D.(哲学博士)。現在、青山学院大学文学部教授。主な著作に、『ミシェル・フーコー、経験としての哲学――方法と主体の問いをめぐって』(法政大学出版局、2017年)、翻訳に、ミシェル・フーコー『自己と他者の統治――コレージュ・ド・フランス講義1982–1983年度』(筑摩書房、2010年)、ミシェル・フーコー『マネの絵画』(ちくま学芸文庫、2019年)などがある。

福田 美雪(フクダ ミユキ)

1980年生まれ。専門領域は19世紀フランス文学。パリ第3大学文学研究科博士課程(フランス文学・比較文学)修了。東京大学大学院人文社会系研究科仏語仏文学専攻博士課程単位取得満期退学。Ph.D.(文学博士)。現在、青山学院大学文学部准教授。主な論文に「ジャポニスムへの情熱 ゴンクールの『日記』に記された美術革命」(小森謙一郎ほか編『人文学のレッスン』所収、水声社、2022年)、共編著に『世界文学アンソロジー――いまからはじめる』(三省堂、2019年)、共訳書にフィリップ・アモン『イマジュリー ――19世紀における文学とイメージ』(水声社、2019年)などがある。

※上記内容は本書刊行時のものです。

目次

緒言

序言

狂気と文明

狂気と文明
 一九六七年四月、チュニス、クラブ・タハール・ハダッドにおける講演

狂気と社会

文学と狂気
 [バロック演劇とアルトーの演劇における狂気]

文学と狂気
 [レーモン・ルーセルの作品における狂気]

現象学的経験──バタイユにおける経験

文学分析の新しい方法

文学分析

構造主義と文学分析
 一九六七年二月四日、チュニス、クラブ・タハール・ハダッドにおける講演

[言語外的なものと文学]

文学分析と構造主義

『ブヴァールとペキュシェ』──二つの誘惑

『絶対の探求』

訳者あとがき

人名索引