正体不明の蜘蛛のような小説家の言葉が、一つの哲学的身体に巨大な巣をはりめぐらせ、波動を伝えて刺激し、実験的読解をうながした。シーニュ、文学機械、横断性、アンチロゴス、狂気の現前と機能……。哲学の思考に背反する思考のイメージを打ち立てるプルーストとともにドゥルーズが哲学の伝統に抗して哲学する。増補改訂後の決定版を新訳。
ジル・ドゥルーズ(ドゥルーズ ジル)
(Gilles Deleuze)
1925年生まれ。哲学者。主な著書に、『経験論と主体性:ヒュームにおける人間的自然についての試論』『ベルクソニズム』『ニーチェと哲学』『カントの批判哲学』『スピノザと表現の問題』『意味の論理学』『差異と反復』『ザッヘル゠マゾッホ紹介:冷淡なものと残酷なもの』『フーコー』『襞:ライプニッツとバロック』『フランシス・ベーコン:感覚の論理学』『シネマ1・2』『批評と臨床』など。フェリックス・ガタリとの共著に、『アンチ・オイディプス』『カフカ:マイナー文学のために』『千のプラトー』『哲学とは何か』など。1995年死去。
宇野 邦一(ウノ クニイチ)
1948年生まれ。立教大学名誉教授。主な著書に、『意味の果てへの旅』『予定不調和』『D:死とイマージュ』『アルトー:思考と身体』『詩と権力のあいだ』『ドゥルーズ:流動の哲学』『ジャン・ジュネ:身振りと内在平面』『破局と渦の考察』『映像身体論』『ドゥルーズ:群れと結晶』『吉本隆明:煉獄の作法』『土方巽:衰弱体の思想』『政治的省察:政治の根底にあるもの』などがあり、訳書に、ドゥルーズ=ガタリ『カフカ:マイナー文学のために』『アンチ・オイディプス』『千のプラトー』(共訳)、ドゥルーズ『フランシス・ベーコン:感覚の論理学』『シネマ2』(共訳)『フーコー』『襞:ライプニッツとバロック』『ドゥルーズ:書簡とその他のテクスト』(共訳)、ベケット『モロイ』『マウロン死す』『名づけられないもの』、ジュネ『判決』『薔薇の奇跡』、アルトー『タラウマラ』などがある。
※上記内容は本書刊行時のものです。第三版への前書き
第二版への前書き
第一部 もろもろのシーニュ
第一章 シーニュのタイプ
第二章 シーニュと真実
第三章 学習
第四章 芸術のシーニュと〈本質〉
第五章 記憶の第二の役割
第六章 系列と集団
第七章 シーニュの体系における多元主義
結 論 思考のイメージ
第二部 文学機械
第一章 アンチロゴス
第二章 箱と器
第三章 〈探求〉の水準
第四章 三つの機械
第五章 スタイル
結 論 狂気の現前と機能、蜘蛛
訳者あとがき
第二版への前書き
第一部 もろもろのシーニュ
第一章 シーニュのタイプ
第二章 シーニュと真実
第三章 学習
第四章 芸術のシーニュと〈本質〉
第五章 記憶の第二の役割
第六章 系列と集団
第七章 シーニュの体系における多元主義
結 論 思考のイメージ
第二部 文学機械
第一章 アンチロゴス
第二章 箱と器
第三章 〈探求〉の水準
第四章 三つの機械
第五章 スタイル
結 論 狂気の現前と機能、蜘蛛
訳者あとがき
書評掲載
「図書新聞」(2021年05月29日号/黒木秀房氏・評)に紹介されました。