イラン・パペ(パペ イラン)
(Ilan Pappé)
1954年、イスラエル・ハイファ市生まれ。ハイファ大学講師を経て、現在、イギリス・エクセター大学教授、同大学パレスチナ研究所所長。イスラエル建国期のパレスチナ現代史を中心としたパレスチナ/イスラエル史研究。1984年に“Britain and the Arab-Israeli Conflict, 1948-1951”で博士号取得。主著に、The Making of the Arab-Israeli Conflict, 1947–1951 (I.B. Tauris, 1992) ; A History of Modern Palestine (Cambridge University Press, 2004) ; The Ethnic Cleansing of Palestine (Oneworld Publications, 2006=本書) などがある。近年は、ヨルダン川西岸地区・ガザ地区の被占領地、イスラエル国内のアラブ・パレスチナ人、アラブ世界出身のユダヤ教徒(アラブ系ユダヤ人)に関する著作も相次いで出版している。日本での講演録として、『イラン・パペ、パレスチナを語る』(つげ書房新社、2008年)がある。
田浪 亜央江(タナミ アオエ)
広島市立大国際学部准教授。国際交流基金中東担当専門員、 成蹊大学アジア太平洋研究センター主任研究員などを経て、2017年4月より現職。専攻は中東地域研究、パレスチナ文化研究。単著に『〈不在者〉たちのイスラエル 占領文化とパレスチナ』(インパクト出版会、2008年)、最近の共著として『パレスチナを知るための60章』(明石書店、2016年)、『変革期イスラーム社会の宗教と紛争』(明石書店、2016年)、『中東と日本の針路 「安保法制」がもたらすもの』(大月書店、2016年)等があり、「ミーダーン〈対話のための広場〉」メンバーとしての共編書に『イラン・パペ、パレスチナを語る』(つげ書房新社、2008年)および『〈鏡〉としてのパレスチナ──ナクバから同時代を問う』(現代企画室、2010年)がある。
早尾 貴紀(ハヤオ タカノリ)
1973年生まれ。現在、東京経済大学准教授。専攻は社会思想史。
単著に『ユダヤとイスラエルのあいだ』(青土社、2008年)、『国ってなんだろう?』(平凡社、2016年)、共編書に『シオニズムの解剖──現代ユダヤ世界におけるディアスポラとイスラエルの相克』(平凡社、2011年)、『ディアスポラから世界を読む──離散を架橋するために』(明石書店、2009年)、共訳書に、『イラン・パペ、パレスチナを語る』(つげ書房新社、2008年)、サラ・ロイ『ホロコーストからガザへ──パレスチナの政治経済学』(青土社、2009年)、ジョナサン・ボヤーリン/ダニエル・ボヤーリン『ディアスポラの力──ユダヤ文化の今日性をめぐる試論』(平凡社、2008年)、などがある。
第1章 「疑わしい」民族浄化なのか?
第2章 ユダヤ人だけの国家を目指して
第3章 分割と破壊──国連決議181とその衝撃
第4章 マスタープランの仕上げ
第5章 民族浄化の青写真──ダレット計画
第6章 まやかしの戦争と現実の戦争──1948年5月
第7章 浄化作戦の激化──1948年6月~9月
第8章 任務完了──1948年10月~1949年1月
第9章 占領、そしてその醜悪な諸相
第10章 ナクバの記憶を抹殺する
第11章 ナクバの否定と「和平プロセス」
第12章 要塞国家イスラエル
エピローグ グリーンハウス
訳者あとがき
索引
書評掲載
「週刊金曜日」(2017年12月1日号/四方田犬彦氏・評)にて紹介されました。
「出版ニュース」(2017年12月号)にて紹介されました。
「図書新聞」(2018年1月1日号/濱中新吾氏・評)にて紹介されました。
「中国新聞」(2018年1月28日付/道面雅量氏・評)にて紹介されました。
「ミフターフ」(2018年1月号/村田豪氏・評)にて紹介されました。
「ニューズウィーク日本版」(2018年2月7日付/川上泰徳氏・評)にて紹介されました。
「信濃毎日新聞」(2018年3月4日付/安岡健一氏・評)にて紹介されました。