叢書・ウニベルシタス 1073
うつむく眼〈新装版〉
二〇世紀フランス思想における視覚の失墜
ISBN978-4-588-14084-6 C1310 [2024年05月 刊行]
マーティン・ジェイ(ジェイ マーティン)
マーティン・ジェイ(Martin Jay)
1944年生まれ。1971年ハーヴァード大学哲学博士(歴史学)。以来、カリフォルニア大学バークレー校でヨーロッパ思想史を担当。現在は同校名誉教授。「フランクフルト学派」の「批判理論」の思想史的領野をアメリカからの視座で分析する研究を開始。のち、ヨーロッパ(とくにフランス)20世紀思想を「視覚の権威剥奪」の契機から読み解く思想史的分析などに研究対象を広げている。邦訳書に『弁証法的想像力』(みすず書房)、『マルクス主義と全体性』(国文社)、『アドルノ』(岩波現代文庫)、『永遠の亡命者たち』(新曜社)、『暴力の屈折』(岩波書店)、『力の場』、『世紀末社会主義』、『文化の意味論』(以上、小局刊)、編著に『ハーバーマスとアメリカ・フランクフルト学派』(青木書店)、『アメリカ批判理論の現在』(こうち書房)ほか。
亀井 大輔(カメイ ダイスケ)
亀井 大輔(カメイ ダイスケ)
1973年生まれ。立命館大学大学院文学研究科西洋哲学専攻博士後期課程修了。現在、立命館大学文学部教授。フランス哲学・現代思想。著書に『デリダ 歴史の思考』(小局刊)、共著に『終わりなきデリダ』(小局刊)ほか。
神田 大輔(カンダ ダイスケ)
神田 大輔(カンダ ダイスケ)
1974年生まれ。立命館大学大学院文学研究科西洋哲学専攻博士後期課程修了。現在、立命館大学文学部非常勤講師。ドイツ哲学・現代思想。共著に『間文化性の哲学』(文理閣)、『視覚と間文化性』(小局刊)。
青柳 雅文(アオヤギ マサフミ)
青柳 雅文(アオヤギ マサフミ)
1974年生まれ。立命館大学大学院文学研究科西洋哲学専攻博士後期課程修了。現在、立命館大学文学部・大阪経済大学人間科学部非常勤講師。ドイツ哲学・現代思想。共著に『間文化性の哲学』(文理閣)ほか。
佐藤 勇一(サトウ ユウイチ)
佐藤 勇一(サトウ ユウイチ)
1974年生まれ。立命館大学大学院文学研究科西洋哲学専攻博士後期課程修了。現在、大東文化大学社会学部准教授。フランス哲学・現代思想。共著にPhenomenology and the Problem of Meaning in Human Life and History (Verlag Traugott Bautz GmbH)、『視覚と間文化性』(小局刊)ほか。
小林 琢自(コバヤシ タクジ)
小林 琢自(コバヤシ タクジ)
1973年生まれ。立命館大学大学院文学研究科西洋哲学専攻博士後期課程修了。現在、立命館大学文学部等非常勤講師。ドイツ哲学・現代思想。
田邉 正俊(タナベ マサトシ)
田邉 正俊(タナベ マサトシ)
1976年生まれ。立命館大学大学院文学研究科西洋哲学専攻博士後期課程修了。現在、立命館大学文学部等非常勤講師。ドイツ哲学・現代思想。共著に『視覚と間文化性』(小局刊)。
序 論
第1章 もっとも高貴な感覚──プラトンからデカルトにいたる視覚の変遷
第2章 啓蒙(EnLIGHTenment)の弁証法
第3章 視覚の旧体制の危機──印象主義者からベルクソンへ
第4章 眼の脱呪術化──バタイユとシュルレアリストたち
第5章 サルトル、メルロ=ポンティ、新しい視覚の存在論の探求
第6章 ラカン、アルチュセール、イデオロギーの鏡像的主体
第7章 眼差しの帝国からスペクタクルの社会へ──フーコーとドゥボール
第8章 死を呼び起こすもの(メメント・モリ)としてのカメラ──バルト、メッツ、『カイエ・デュ・シネマ』
第9章 「ファルス─ロゴス─視覚中心主義」──デリダとイリガライ
第10章 盲目の倫理とポストモダンの崇高──レヴィナスとリオタール
結 論
訳者あとがき
参考図版
訳 註
原 註
事項索引
人名索引