叢書・ウニベルシタス 1153
自由の権利
民主的人倫の要綱
ISBN978-4-588-01153-5 C1310 [2023年01月 刊行]
アクセル・ホネット(ホネット アクセル)
アクセル・ホネット(Axel Honneth)
1949年ドイツのエッセンで生まれる。1983年にベルリン自由大学で哲学の博士号を取得。ゲーテ大学フランクフルト・アム・マイン哲学・歴史学部教授、フランクフルト社会研究所所長、国際ヘーゲル学会会長などを歴任、現在はコロンビア大学人文学部哲学科教授。フランクフルト学派第三世代の代表的存在とされる。著作に、『権力の批判──批判的社会理論の新たな地平』、『承認をめぐる闘争──社会的コンフリクトの道徳的文法〔増補版〕』、『正義の他者──実践哲学論集』、『私たちのなかの私──承認論研究』、『理性の病理──批判理論の歴史と現在』、ナンシー・フレイザーとの論争的共著『再配分か承認か?──政治・哲学論争』(以上、法政大学出版局)、などがある。
水上 英徳(ミズカミ ヒデノリ)
水上 英徳 1967年生まれ。松山大学人文学部教授。社会学。主な著作に、「アクセル・ホネットにおける承認の行為論──承認論の基礎」(『研究紀要』第46巻、大分県立芸術文化短期大学、2009年)、「アクセル・ホネットの個人化論──自己実現の個人主義と承認のイデオロギー」(『松山大学論集』第29巻第1号、2017年)、アクセル・ホネット『見えないこと──相互主体性理論の諸段階について』(共訳、法政大学出版局、2015年)、など。
大河内 泰樹(オオコウチ タイジュ)
大河内 泰樹 1973年生まれ。京都大学大学院文学研究科教授。哲学。主な著作に、Ontologie und Reflexionsbestimmungen. Zur Genealogie der Wesenslogik Hegels. Königshausen und Neumann, 2008、『ヘーゲル講義録入門』(共著、法政大学出版局、2016年)、アクセル・ホネット『自由であることの苦しみ──ヘーゲル『法哲学』の再生』(共訳、未來社、2009年)、など。
宮本 真也(ミヤモト シンヤ)
宮本 真也 1968年生まれ。明治大学情報コミュニケーション学部教授。社会哲学、社会理論。主な著作に、「ハーバーマス──労働とコミュニケーション」(『posse』vol. 37、堀之内出版、2018 年)、『〈みる/みられる〉のメディア論──理論・技術・表象・社会から考える視覚関係』(共著、ナカニシヤ出版、2021年)、アクセル・ホネット『物象化──承認論からのアプローチ』(共訳、法政大学出版局、2011年)、など。
日暮 雅夫(ヒグラシ マサオ)
日暮 雅夫 1958年生まれ。立命館大学産業社会学部教授。社会哲学。主な著作に、『現代社会理論の変貌──せめぎ合う公共圏』(共編著、ミネルヴァ書房、2016年)、『批判的社会理論の今日的可能性』(共編著、晃洋書房、2022年)、アクセル・ホネット『社会主義の理念──現代化の試み』(共訳、法政大学出版局、2021年)、など。
※上記内容は本書刊行時のものです。序論──社会分析としての正義論
A.歴史的想起──自由の権利
Ⅰ.否定的自由とその契約による構築
Ⅱ.反省的自由とその正義の構想
Ⅲ.社会的自由とその人倫理論
移行──民主的人倫の理念
B.自由の可能性
Ⅰ.法的自由
1.法的自由の存在理由
2.法的自由の限界
3.法的自由の病理
Ⅱ.道徳的自由
1.道徳的自由の存在理由
2.道徳的自由の限界
3.道徳的自由の病理
C.自由の現実性
Ⅲ.社会的自由
1.パーソナルな関係の「私たち(Wir)」
(a)友情
(b)親密な関係
(c)家族
2.市場経済的行為の「私たち(Wir)」
(a)市場と道徳──必要な予備説明
(b)消費圏域
(c)労働市場
3.民主的意志形成の「私たち(Wir)」
(a)民主的公共圏
(b)民主的法治国家
(c)政治文化──一つの展望
訳者あとがき
事項索引
人名索引
書評掲載
「図書新聞」(2023年05月20日号/入谷秀一氏・評)に紹介されました。
「週刊読書人」(2023年06月16日号/岩崎稔氏・評)に紹介されました。