日本海での鱈漁業が本格化する16 世紀から今日まで、漁場開拓の歴史と漁法や造船技術、漁民たちの暮らしの変遷を跡づけるとともに、応仁の乱以降の戦国時代から第二次世界大戦まで、戦時の非常食・保存食として鱈(マダラ)と鯳(スケトウダラ)が果たした役割を明らかにする。海洋資源の枯渇が問題視される現在、鱈をテーマに「海はどれほどの人を養えるか」についても考える問題提起の書。
赤羽 正春(アカバ マサハル)
1952年長野県に生まれる。明治大学卒業、明治学院大学大学院修了。文学博士(新潟大学)。
著書:ものと人間の文化史103『採集──ブナ林の恵み』、同133『鮭・鱒』Ⅰ・Ⅱ、同144『熊』、同161『白鳥』、『樹海の民──舟・熊・鮭と生存のミニマム』(以上、法政大学出版局)、『日本海漁業と漁船の系譜』(慶友社)、『越後荒川をめぐる民俗誌』(アペックス)。
編著:『ブナ林の民俗』(高志書院)。
序章 人類の食べ物
1 人は何を食べてきたか
2 命がけの漁撈
3 鱈という魚
4 人を養う鱈
第一章 鱈の発見
1 鱈と武家
2 中世の日本海と鱈場
3 小縄、延縄による釣漁
4 川舟衆と川崎衆
5 鱈と鱪漁
6 北地の鱈漁
第二章 北進する漁人
1 出稼ぎ漁業
2 慶長年間の朝鮮鱈
3 日本海と鱈
4 佐渡と真鱈、鯳
5 日本海中部海域から北へ
6 北海道移住
7 北方開拓
第三章 鱈延縄と川崎船
1 生息域と漁場
2 延縄
4 鱈船、小早漁船、川崎船
第四章 戦争と鱈
1 鱈と北洋
2 占守島と報效義會
3 朝鮮通漁
4 富山県水産講習所の鱈漁業試験
5 能登半島の鱈製品
第五章 鱈の食文化
1 武家の鱈料理
2 陣中食、戦闘食、保存食
3 鱈の郷土料理
4 擂り身
5 ヨーロッパの鱈料理
第六章 鱈と文芸
1 松尾芭蕉
2 与謝蕪村
3 小林一茶
4 食の鱈
5 落語「棒鱈」
6 ふるさとの文学
第七章 鱈と祭祀
1 「鱈まつり」
2 「寒鱈まつり」の広がり
3 棒鱈への信仰
終章 人を扶け続けた鱈
1 鱈養殖漁業
2 人の生存を保障する技術
あとがき
1 人は何を食べてきたか
2 命がけの漁撈
3 鱈という魚
4 人を養う鱈
第一章 鱈の発見
1 鱈と武家
2 中世の日本海と鱈場
3 小縄、延縄による釣漁
4 川舟衆と川崎衆
5 鱈と鱪漁
6 北地の鱈漁
第二章 北進する漁人
1 出稼ぎ漁業
2 慶長年間の朝鮮鱈
3 日本海と鱈
4 佐渡と真鱈、鯳
5 日本海中部海域から北へ
6 北海道移住
7 北方開拓
第三章 鱈延縄と川崎船
1 生息域と漁場
2 延縄
4 鱈船、小早漁船、川崎船
第四章 戦争と鱈
1 鱈と北洋
2 占守島と報效義會
3 朝鮮通漁
4 富山県水産講習所の鱈漁業試験
5 能登半島の鱈製品
第五章 鱈の食文化
1 武家の鱈料理
2 陣中食、戦闘食、保存食
3 鱈の郷土料理
4 擂り身
5 ヨーロッパの鱈料理
第六章 鱈と文芸
1 松尾芭蕉
2 与謝蕪村
3 小林一茶
4 食の鱈
5 落語「棒鱈」
6 ふるさとの文学
第七章 鱈と祭祀
1 「鱈まつり」
2 「寒鱈まつり」の広がり
3 棒鱈への信仰
終章 人を扶け続けた鱈
1 鱈養殖漁業
2 人の生存を保障する技術
あとがき
書評掲載
「新潟日報」(2015年9月13日付/森行人氏・評)に紹介されました。
「なごみ」(2015年10月号)に紹介されました。
「信濃毎日新聞」(2015年10月11日付/岸本葉子氏・評)に紹介されました。