小局からのお知らせ

〈書物復権〉2022 復刊リクエスト受付中

毎年恒例の〈書物復権〉共同復刊、2022年は第26回を数えます。

復刊の候補にあがったのは155点157冊と、充実したリストをそろえることができました。
参加各社がそれぞれの出版の歴史のなかで、この後も読者に届けたいと考えている各分野の基本書です。

ぜひ、ご覧のうえリクエストいただき、1点でも多くの復刊の実現にご協力ください。
応募期限は2022年2月28日まで、ぜひ皆さまから多数のリクエストをいただけますようお願いします。

また今回も、通常では復刊しにくい少数のご要望にお応えるべく、オンデマンド版での復刊も実施いたします。
復刊リクエストは下記のサイトからおこなえます。

紀伊國屋書店のリクエストサイトはこちら
書物復権 2022年 11社共同復刊26 リクエストで名著がよみがえる

復刊ドットコムのリクエストサイトはこちら
「書物復権2022」 復刊リクエスト一覧 (投票数順)

小局の復刊候補は下記の書籍です。

世の初めから隠されていること〈新装版〉
R.ジラール/小池健男訳
初版年2015年・最終版年2015年/四六/750頁/予価7920円(本体7200円)
全ての社会秩序は根源的な暴力に基づくとして新しい人類学の基礎を構築した著者が、聖書を人類学のテクストとして読み直し、供犠と犠牲と暴力のメカニズムを解明。

ミニマ・モラリア〈新装版〉
Th.W.アドルノ/三光長治訳
初版年2009年・最終版年2009年/四六/422頁/予価4950(本体4500円)
現代文明に無惨にも蚕食された個人生活の隠微な局面、あるいは個人との関わりにおいて捉えられた人生百般や文化の諸領域に深く立入り省察される著者の哲学の真髄。

他者のような自己自身〈新装版〉
P.リクール/久米博訳
初版年2010年・最終版年2010年/四六/558頁/予価7150円(本体6500円)
ハイデガーやアーレントの発する〈誰が〉の問いに答えるべく〈自己の解釈学〉を構築するリクールの〈倫理への回帰〉を示す思索。独自の主体の哲学の再建を目指す。

フッサール現象学の直観理論
E.レヴィナス/佐藤真理人、桑野耕三訳
初版年1991年・最終版年2004年/四六/506頁/予価5720円(本体5200円)
現象学的哲学の基本諸概念をはじめて解き明かし、30年代以降のフランスにおける現象学運動の方向を決定づけ、現代思想に多大な刺激と影響をあたえた歴史的な書。

人間怪物論
U.ホルストマン/加藤二郎訳
初版年1984年・最終版年1984年/四六/206頁/予価2200円(本体2000円)
原初の神話に人類=怪物の破滅願望を読み、暴力を必然とする反ヒューマニズムの視点から、ドルバック、フーコー、シオランらを検証しつつ哲学史の再構成を試みる。

四つ裂きの刑
E.M.シオラン/金井裕訳
初版年1986年・最終版年1994年/四六/234頁/予価2970円(本体2700円)
現代文明の負の証人・シオランによる異色のアフォリズム集。死と虚無への挑戦を〈普遍的な無益さ〉として語り、〈日々の啓示〉によって人々を勇気と歓喜へと誘う。

聖杯と剣
R.アイスラー/野島秀勝訳
初版年1991年・最終版年2003年/四六/486頁/予価4730円(本体4300円)
男性支配のイデオロギーと制度としての歴史を徹底的に検証しなおし、〈支配者形態社会〉から〈協調形態社会〉への転換の可能性を追求して人類の未来への展望をひらく。

鉄道旅行の歴史〈新装版〉
W.シヴェルブシュ/加藤二郎訳
初版年2011年・最終版年2011年/A5/282頁/予価3520円(本体3200円)
鉄道旅行を産業革命の市民的体験としてとらえた19世紀の交通文化史・旅の思想史。欧米の草創期の鉄道が同時代人に与えた影響を時間・空間概念を中心に検討する。

数奇なる奴隷の半生
F.ダグラス/岡田誠一訳
初版年1993年・最終版年2009年/四六/204頁/予価2200円(本体2000円)
奴隷の子として生まれ、何度も転売されながら、独学で文学を覚え、幼児から逃亡までの過酷な半生を綴った自伝。奴隷制の本質を暴く赤裸々な証言。

健康の社会史
新村拓
初版年2006年・最終版年2006年/四六/262頁/予価2750円(本体2500円)
古代から近世までの養生、近代の衛生、そして現代の健康増進法に至る流れの中で、健康というものがそれぞれの時代において、どのようにとらえられていたかを探る。