小局からのお知らせ

〈書物復権〉2018 復刊リクエスト受付中

毎年恒例の〈書物復権〉共同復刊のリクエスト投票が開始されました。第22回となる2018年は昨年同様10出版社が参加し、133点137冊の充実した復刊候補が揃いました。
また今回も、通常では復刊しにくい少数のご要望にお応えすべく、オンデマンド版での復刊も実施いたします。

1点でも多くの復刊を実現し、良書を読者の皆様にお届けしたいと願っております。皆様のリクエストで名著をよみがえらせてください。リクエスト投票にご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

実施概要や復刊候補リストは〈書物復権〉2018 サイトをご覧ください。

■リクエスト投票締め切り: 2018年2月28日
■リクエスト方法: 下記の二つのサイトよりリクエスト投票ができます。
https://www.kinokuniya.co.jp/c/fukken2018/ (紀伊國屋書店 〈書物復権〉2018)
http://www.fukkan.com (復刊ドットコム)

小局の復刊候補は、次の通りです。

『ウィトゲンシュタイン』
アンソニー・ケニー著/野本和幸訳
初版1982年・最終版1998年/四六判/334頁/予価(本体3600円+税)
『論理哲学論考』の前期、『哲学探究』の後期という、二人の人物と別個の哲学が存在するかのような従来の理解に対し、その思想の一貫性・連続性と発展を説き明かす。

『解放された観客』
ジャック・ランシエール著/梶田裕訳
初版2013・最終版2013年/四六判/240頁/予価(本体2800円+税)
スペクタクルの支配する今日の社会で主体としての「観客」はいかにして可能か?『無知な教師』を発展させた、芸術と政治への先鋭な思考。

『数学の現象学』
鈴木俊洋著
初版2013・最終版2013年/A5判/254頁/予価(本体4200円+税)
フッサールはいかにして新しい哲学の方法論、現象学を創始したのか。直観的把握、抽象、多様体から「フッサール数学論」を解明し新たな展開を示す画期的な研究。

『十九世紀パリの売春』
パラン=デュシャトレ著/小杉隆芳訳
初版1992・最終版1992年/四六判/258頁/予価(本体3000円+税)
緻密な観察と口頭調査・統計利用により、娼婦たちの風俗と習慣、階層および心身の特徴、健康状態、娼家経営、取締と矯正の問題等々にわたり、精細に追求した古典。

『歴史を変えた病』
F.F.カートライト著/倉俣トーマス旭、小林武夫訳
初版1996・最終版1997年/四六判/294頁/予価(本体3500円+税)
ワーテルローの戦い、ロマノフ王朝の崩壊など、歴史の転換点に働いた病の力学を現代医学の視点から興味深く語り、さまざまな病気と人間の戦いの歴史をも跡づける。

『水車・風車・機関車』
坂井洲二著
初版2006・最終版2006年/四六判/352頁/予価(本体4000円+税)
産業革命以前のヨーロッパにおける、風と水と家畜を動力とし、木を主要な素材とした高度な機械文明の時代を描いて東西文化論におよぶ。興味つきない技術の文化史。

『変化の原理〈新装版〉』
ポール・ワツラウィック著/長谷川啓三訳
初版2011・最終版2011年/四六判/244頁/予価(本体2900円+税)
人をどのようにして変化させるか。家族療法の考え方の基礎を説き明かしつつ、学校、企業、地域、民族、国家といった社会のシステム一般を貫ぬく変化の理論を構築。

『グローバル市民社会論』
メアリー・カルドー著/山本武彦、宮脇昇、木村真紀、大西崇介訳
初版2007・最終版2008年/四六判/284頁/予価(本体3200円+税)
冷戦終結後における紛争の激化やイラクに見られる新たな戦争といった暴力の連鎖を抑止するための、国境を越えた市民社会の形成とその諸アクターの役割を考察する。