早稲田大学台湾研究所では「誰の台湾史──生きられた歴史からの問い」をテーマに、洪郁如さんと北村嘉恵さんの対談を実施します。
洪郁如『誰の日本時代』(法政大学出版局、2021年)は〈「台湾を知る」営みが新たな段階に入っている。台湾のいまを知るためには、台湾の過去、日本が深く関わった時代に正面から向き合う作業が避けて通れない〉という問題提起から始まります。
洪さんは同書でこれまでの歴史叙述において不可視化ないし軽視されてきた主体、とりわけ「周縁化された多数」に関心を寄せ、彼ら/彼女らの植民地統治、近代教育、戦争、「戦後」の経験に対する理解を試みています。
『誰の日本時代』が提起した様々な問題をめぐって、台湾先住民教育史を核として、植民地下に生きた人びとの歴史経験、教育経験を考えてこられた北村嘉恵さんに対談者をお願いしました。
台湾史研究にとどまらない、歴史経験や歴史記憶、歴史叙述のこれからを考える、刺激的な場となるはずです。皆様ふるってご参集ください。
◆登壇者:
洪郁如
一橋大学社会学研究科・教授。主著として『誰の日本時代』(法政大学出版局、2021年)、『近代台湾女性史』(勁草書房、2001年)、『台湾史論叢女性篇:性別与権力』(国立台湾大学出版中心、2020年、編著)ほか。
北村嘉恵
北海道大学教育学研究院・准教授。主著として『日本植民地下の台湾先住民教育史』(北海道大学出版会、2008年)、「植民地社会のなかの修学経験」(『歴史評論』857号、2021年)、「試探台南新化楊罔之生命歴程:20世紀前期台湾女性的就学与教育経歴」(『歴史台湾』17期、2019年)、「台湾先住民族の歴史経験と植民地戦争」(『思想』1119号、2017年)ほか。
◆日時:2022年1月29日(土)14時〜16時
◆場所:YouTubeによるリアルタイム配信(※アーカイブ配信はありません)
◆主催:早稲田大学台湾研究所(主催)、日本台湾学会定例研究会(共催)
◆登壇者:洪郁如(一橋大学社会学研究科・教授)、北村嘉恵(北海道大学
教育学研究院・准教授)
◆趣旨説明:新田龍希(早稲田大学台湾研究所・次席研究員)
◆参加方法:参加費無料。以下のリンクより参加登録をお願いします(1月22日締切)。
参加登録者にはワークショップ前日までにYouTube及び質問フォームのURLをメールでお知らせします。
参加申込フォーム
◆問い合わせ先:早稲田大学台湾研究所 新田龍希(nitta@aoni.waseda.jp)