小局からのお知らせ

〈書物復権〉2023 復刊リクエスト受付中

毎年恒例の〈書物復権〉共同復刊、2023年は第27回を数えます。

復刊の候補にあがったのは140点142冊と、充実したリストをそろえることができました。
参加各社がそれぞれの出版の歴史のなかで、この後も読者に届けたいと考えている各分野の基本書です。

ぜひ、ご覧のうえリクエストいただき、1点でも多くの復刊の実現にご協力ください。
応募期限は2023年2月28日まで、ぜひ皆さまから多数のリクエストをいただけますようお願いします。

また今回も、通常では復刊しにくい少数のご要望にお応えるべく、オンデマンド版での復刊も実施いたします。
復刊リクエストは下記のサイトからおこなえます。

紀伊國屋書店のリクエストサイトはこちら
書物復権 2023年 10社共同復刊27 リクエストで名著がよみがえる

復刊ドットコムのリクエストサイトはこちら
「書物復権2023」 復刊リクエスト一覧 (投票数順)

小局の復刊候補は下記の書籍です。

推測と反駁〈新装版〉
K.R.ポパー/藤本隆志、石垣壽郎、森博訳
初版年2009年・最終版年2014年/四六/808頁/予価9020円(本体8200円)
古代から現代に至る諸思想あるいは数学や言語に及ぶ諸問題を批判検討しつつ,「過ちから学ぶ」という基本的態度で批判的合理主義を唱道,ポパー哲学の基流を示す。

水と夢〈新装版〉
G.バシュラール/及川馥訳
初版年2016年・最終版年2016年/四六/374頁/予価4840(本体4400円)
原初の生命に力を与えた,無限に生々流転する物質,水。詩句や神話に表現された水の想像力への分析が,新しい批評の時代を予見させたバシュラールの名著の新訳。

論理哲学論考
L.ヴィトゲンシュタイン/藤本隆志、坂井秀寿訳
初版年1968年・最終版年2004年/四六/350頁/予価3300円(本体3000円)
分析哲学の分野に多大な影響を与え,現世紀最大の天才と称される著者の傑作『トラクタートゥス』完訳とあわせ,『哲学探究』抄訳を収む。

解明 M.セールの世界
M.セール/梶野吉郎、竹中のぞみ訳
初版年1996年・最終版年1996年/四六/334頁/予価3740円(本体3400円)
現代思想界に特異な光彩を放つセールが,自らの思想の生成過程を初めて明かす。百科全書的知の探検を経て,科学と詩・哲学と文学との統合に至る軌跡を縦横に語る。

イスラームにおける女性とジェンダー
L.アハメド/林正雄、岡真理訳
初版年2000年・最終版年2006年/四六/422頁/予価4950円(本体4500円)
中東ムスリム社会においてジェンダーの観念が形成される経緯を先行する社会や隣接社会および西欧による植民地支配との関連において歴史的に解明するアラブ女性史。

宗教の自然史〈新装版〉
D.ヒューム/福鎌忠恕、斎藤繁雄訳
初版年2011年・最終版年2011年/四六/142頁/予価2420円(本体2200円)
謎と神秘にみちた宗教の起源と盛衰を自然史的に考察し、多神教と一神教の比較を通じて人間本性の深部に迫る。

聖と俗〈新装版〉
M.エリアーデ/風間敏夫訳
初版年2014年・最終版年2014年/四六/284頁/予価3190円(本体2900円)
聖なるものの現象形態全般と,その中での宗教的人間の生存状況,精神的宇宙をあざやかに照射しつつ,俗化した現代社会における我々の在りかたに疑問をなげかける。

自律の創成
J.B.シュナイウィンド/田中秀夫、逸見修二訳
初版年2011年・最終版年2011年/四六/1028頁/予価14300円(本体13000円)
カントによる「自律」としての道徳観の創成を解明すべく近代の道徳思想史を網羅的に分析し、考察した記念碑的著作。

ロマン主義
R.ザフランスキー/津山拓也訳
初版年2010年・最終版年2010年/四六/470頁/予価5830円(本体5300円)
「遅れてきた国民」の近代二〇〇年にわたる思想経験を、ロマン派の来歴と転変から描きだす精神史の白眉。

ラジオの歴史
高橋雄造
初版年2011年・最終版年2012年/A5/402頁/予価5280円(本体4800円)
厖大な史料を博捜し、ラジオ工作少年やフリーランサーの技術者、中小の部品メーカーなどを主人公に、日本のラジオ、テレビ、オーディオの歴史をあとづける。

楽園・味覚・理性
W.シヴェルブシュ/福本義憲訳
初版年1988年・最終版年2007年/A5/258頁/予価3300円(本体3000円)
コーヒーの市民的理性とチョコレートのエロチシズム,喫煙のシンボリズムや酒の飲み方の人類学……嗜好品の歴史に時代・社会を読みとる味覚のイデオロギーの歴史。

溝口健二論
木下千花
初版年2016年・最終版年2017年/A5/638頁/予価6820円(本体6200円)
映画を拡張し続けた溝口健二に対峙し、ショットを分析記述し、資料調査から学際的に横断する画期的研究。

寛容の帝国
W.ブラウン/向山恭一訳
初版年2010年・最終版年2010年/四六/370頁/予価4730円(本体4300円)
他者に対してであるとはどういうことなのか。倫理的美徳や道徳的価値として推奨される言葉に内在する、その規制的で生産的な権力作用を解剖する。