小局も参加している8社共同復刊が今年も実施されます。各出版社から、品切となっていた名著123点130冊もの復刊候補があがり、現在、読者の皆様のリクエストを受付中です。
実施概要や復刊候補リストは〈書物復権〉公式ホームページでご覧いただけます。
第16回を迎える今年も、通常では復刊しにくい少数のご要望にも応えようと、個別のご注文に応じて印刷・製本するオンデマンド版での復刊を実施いたします。
1点でも多くの復刊を実現し、良書を読者の皆様にお届けしたいと願っております。皆様のリクエストで名著をよみがえらせてください。リクエスト投票にご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
【リクエスト投票締め切り】2012年2月29日
【リクエスト方法】下記の二つのサイトでリクエスト投票ができます。
〈書物復権〉公式ホームページ・リクエストフォーム
復刊ドットコムホームページ
※なお、リクエストはハガキでも受付しております。
法政大学出版局からの復刊候補は、次の16点です。
『戦争論-われわれの内に潜む女神ベローナ-』
ロジェ・カイヨワ/秋枝茂夫訳
初版1974・最終版2002年/四六判/304頁/予価3,360円(本体3,200円)
ユネスコ国際平和文学賞受賞 戦争の理論を国家の発達との関連から追究。戦争礼賛の信仰を探り,この根元的諸力からの人間回復は何かを提示する。
『年齢意識の社会学』
ハワード・P.チュダコフ/工藤 政司・藤田 永祐訳
初版1994・最終版1995年/四六判/350頁/予価3,780円(本体3,600円)
人は、いつから誕生日を祝うようになったのか。アメリカの文化と社会における年齢の意味と役割の変遷をあとづける。
『考える/分類する-日常生活の社会学-』
ジョルジュ・ペレック/阪上 脩訳
初版2000・最終版2000年/四六判/150頁/予価2,100円(本体2,000円)
収集―分類―整理という人間の社会-心理的素描を試みる考現学的考察を通じて,現代社会と人間の恐るべき変貌を描き出す。
『十八世紀社会主義』
アンドレ・リシュタンベルジェ/野沢 協訳・解説
初版1981・最終版1981年/A5判/774頁/予価18,900円(本体18,000円)
フランス大革命前の作品群から発掘蒐集し考察した〈十八世紀思想史〉の辞書的基本文献。社会主義の思想的源流と原初的パトスを浮彫りにする。
『イェーナ体系構想-精神哲学草稿 I(1803-04)精神哲学草稿 II(1805-06)-』
ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル/加藤 尚武監訳・座小田豊他訳
初版1999・最終版1999年/A5判/290頁/予価6,825円(本体6,500円)
イェーナ大学構義のうち「精神哲学」講義草稿初の完訳。ヘーゲルが自ら抹消した草稿部分を復元しつつ,ヘーゲルの思索の苦闘のドラマを蘇らせる。
『言葉と世界-ヴィルヘルム・フォン・フンボルト研究-』
亀山 健吉著
初版2000・最終版2000年/A5判/258頁/予価5,775円(本体5,500円)
生涯と活動,ヤーコプ等との学的交流,日本語研究等フンボルト言語論の核心に迫るテーマを未刊の書簡や草稿を発掘・駆使して解明する研究の集大成。
『『存在と時間』講義-統合的解釈の試み-』
ジャン・グレーシュ/杉村靖彦他訳
初版2007・最終版2007年/A5判/676頁/予価15,750円(本体15,000円)
ガダマーやリクールの流れを汲む解釈学的現象学の立場から『存在と時間』とその「作業場」の姿を鮮やかに浮かび上がらせた画期的な注釈書。
『出産と生殖観の歴史』
新村 拓著
初版1996・最終版1997年/四六判/334頁/予価3,360円(本体3,200円)
性愛・受胎・出産をめぐる古来の諸見解から,性と生殖の分離をもたらす現代の生殖技術の発展までを展望し,子を産むことの意味を考える。
『在宅死の時代-近代日本のターミナルケア-』
新村 拓著
初版2001・最終版2007年/四六判/240頁/予価2,940円(本体2,800円)
高度経済成長末期以降急速に失われた看取りの文化を,地主や開業医の日記等を通して明らかにしつつよりよく生きるためにその復権を提唱する。
『桶と樽-脇役の日本史-』
小泉 和子編
初版2000・最終版2000年/A5判/466頁/予価8,925円(本体8,500円)
出土遺物や絵画・文献資料をもとに壷・甕から桶・樽への転換期を探り醸造業をはじめ,農業他から流通業まで桶・樽が果たした役割を明らかにする。
『外から見た<日本文化>』
星野 勉編
初版2008・最終版2008年/A5判/190頁/予価3,150円(本体3,000円)
幕末・明治以来の「外からの眼差し」とアニメ・ゲーム等に見られる国家枠組みの越境現象を通して〈日本文化〉を相対化する「国際日本学」の試み。
『沖縄の言語史』
外間 守善著
初版1971・最終版1982年/四六判/309頁/予価5,250円(本体5,000円)
日本祖語を基層に持ちつつ琉球方言はいかに変化してきたか。古代から現在に至るその変遷を辿りつつ、沖縄の社会的変動をもあとづける。
『山之口貘』
仲程 昌徳著
初版1975・最終版1983年/四六判/328頁/予価5,775円(本体5,500円)
未発表の初期詩篇から遺著『鮪に鰯』にいたる作品の軌跡を生活の軌跡と照らし合わせつつ、〈物への愛〉にみちた貘の詩的表現等の源泉をさぐる。
『国立公園成立史の研究-開発と自然保護の確執を中心に-』
村串 仁三郎著
初版2005・最終版2005年/A5判/428頁/予価8,925円(本体8,500円)
国立公園の思想,設置構想をめぐる論争を経て,昭和6年,国立公園法が成立。主要国立公園の設立経緯や問題を環境経済学的視点から考察する。
『美術の生物学-類人猿の画かき行動-』
デズモンド・モリス/小野 嘉明訳
初版1975・最終版1985年/四六判/210頁/予価2,520円(本体2,400円)
類人猿の画かき行動に関するあらゆる研究成果を蒐集・整理・分析し、人間との比較・検討を通して美術の発生現象を探る。
『ミツバチの不思議第2版<改装版>』
カール・フォン・フリッシュ/伊藤 智夫訳
初版2005・最終版2005年/四六判/208頁/予価2,310円(本体2,200円)
ミツバチの言葉・感覚等,行動学に貴重な成果をもたらした発見に至る実験・観察記録。1973年度ノーベル医学・生理学賞受賞者フリッシュ博士の主著。